必要な収入


支出を見た後は収入を考えましょう。このページでは医学部生活で発生する支出額は、学費+200万円+1,200万円ということで計算しています。では、具体的にどの程度の収入があればどの程度必要額を補うことが出来るのでしょうか。収入を月額ベースで考え、その効果を下の表で見ていきましょう。条件に関しては厳しいと思われる方もいるかもしれませんが、入学手続き時にはどうしてもこれだけの額が必要となります。ここでは、貯金もしくは銀行or親類からの借金により下記の額があるものとします。

条件
@初期資金が700万円以上
A奨学金1,200万円を取得可能
B銀行ローン不可

6年間の収入→額面では月の収入×72であるが、税金があるので×60とした。

段階:1
月の収入:〜5
6年間の収入:〜300
効果:食費補填程度
視野に入る大学:国公立


段階:2
月の収入:6〜10
6年間の収入:360〜600
効果:家賃代を賄える
視野に入る大学:国公立、慈恵(地元)


段階:3
月の収入:11〜20
6年間の収入:660〜1200
効果:生活費の大半もしくは全て
視野に入る大学:国公立、慈恵、日医、昭和


段階:4
月の収入:21〜30
6年間の収入:1260〜1800
効果:トップ校では大半の学費補填となる
視野に入る大学:国公立、御三家、地元の中堅私立医


段階:5
月の収入:31〜40
6年間の収入:1860〜2400
効果:トップ校の学費、中堅校でも学費の大半
視野に入る大学:国公立、御三家、中堅私立医、地元ならばほとんどの大学


段階:6
月の収入:41〜50
6年間の収入:2460〜3000
効果:トップ校では学費を払っても余裕が出来る
視野に入る大学:国公立、私立医(東海、帝京を除く)


段階:7
月の収入:51〜
6年間の収入:3060〜
効果:中堅校においてもさえ余裕が出来る
視野に入る大学:全ての医学部


まず、国公立志望の人は奨学金で必要経費のほとんどを賄えますのでお金に関しては気にする必要はありません。問題は私立志望の人です。再受験生にとっては日医が第一志望となると思いますので、入学前までに段階3の状態まで収入を引き上げておけば安心です。ここまできたらあとは入学後に少し頑張るだけで6年間の経費を補うことが出来ます。これ以下の状態で特攻するのは、親から銀行ローンの許可を得ている人のみです

ただ、段階3の状態では狙える私立医は実質日医だけですので、出来ればもう少し収入を引き上げたいというのが本音です(昭和に関しては諸説がありますが、ここでは視野から外させていただきました)。

段階4を見てみましょう。ここで地元の中堅私立医学部が視野に入ってきます。中堅とは、関医、杏林、近畿辺りの大学です。この辺は再受験生に寛容な大学が多く、再受験を考えるに当たって最も狙いやすい領域といえます。特に杏林大学は再受験生であるならば絶対に受けたい大学なので、収入を段階4まで引き上げて堂々と狙っていきたいところです。

段階5以上まで行くとかなり余裕が出来ます。銀行の助けが無くても、初期資金次第ではこれだけの収入があれば余裕を持って6年間を乗り切ることは可能です。東海大学と帝京大学も再受験生に寛容なのですが、これらの大学の学費は4000万円を越えるため、受験校選択の次点で一歩引いてしまいます。ただそれも、月50万円もの額を稼ぎ出せば十分視野に入ります。まあ、もしかしたら50万稼ぎ出す難易度の方が高いかもしれませんが。