概要

  • 大学入学共通テストとは、2021年度入学試験から実施される大学の共通入学試験であり、大学入試センター試験に代わって実施される制度である。
  • 知識編重型を脱するだけでなく、学力不問のAOもNGであり、入学者を多面的に評価できる試験を目指した。
    • これは絶対無理であろう。
  • 主な変更点は、国語と数学での記述式問題が導入されることと、英語の民間試験の導入である。
  • 下の第四次提言を見ればわかるが、欧米諸国のテストをマネたものである。ただ、最初に広げた風呂敷を比べるとずいぶん小さくなった。
    • アメリカの大学を受験するときに必要になる標準学力テストSATは、年複数回実施されている。
    • 学習指導要領も検定教科書もないので、高校の授業の進度はバラバラという大前提。SATで早くいいスコアを取りたければ、自分で勉強しろと。
    • アメリカらしい方針であるが、入学試験に関して必ずしもアメリカが先進的であるとは思えないが。。。
  • 約50万人が受験し、毎年円滑に運営されているセンター試験は、なぜ共通テストに変わらなければならないのであろうか。

歴史

内容
20131031教育再生実行会議第四次提言において提言された
20151222「大学入学希望者学力評価テスト」の「記述式問題イメージ例」を公表
→どうやって採点するの?
2017713「高大接続改革の実施方針等の策定について」を発表した。
→結局、国語、英語の記述問題の導入、英語外部試験の導入だけ?
201712大学入学共通テストの試行テストが公開
201911英語民間試験導入見送り
12記述試験導入見送り
20211初回実施
→結局、記述も外部試験もなく、劣化しただけ。

第四次提言

  • 知識偏重の1点刻みの大学入試もダメ、事実上学力不問になっている一部の推薦・AO入試もダメ。
  • 「大学入学者選抜を、能力・意欲・適性を多面的・総合的に評価・判定するものに転換するとともに、高等学校教育と大学教育の連携を強力に進める」という方向性が打ち出された。
  • 次の方針が打ち出された。
    • 各大学のアドミッションポリシーに基づき、能力・意欲・適性や活動歴を多面的・総合的に評価・判定するものに転換する。
    • 各大学は学力水準の達成度を判定するほかに、 面接、論文、高校の推薦書、生徒が能動的・主体的に取り組んだ多様な活動、大学入学後の学修計画案を評価する。
  • 「達成度テスト(基礎レベル)(仮称)」と「同(発展レベル)(仮称)」の2段階の学力テストを行う方向性を示した。
  • 「達成度テストの「年間複数回実施」「1点刻みではなく段階別の結果」のほか、「外部検定試験の活用」「推薦入試やAO入試に達成度テスト(基礎レベル)を活用する」などのビジョンも示された。特に「年間複数回実施」は改革の目玉とされた。
  • 個別の大学の選抜試験については、「学力評価テスト」の成績に加え、小論文、面接、集団討論、 プレゼンテーション、調査書、活動報告書、入学希望理由書や学修計画書、資格・検定試験などの成績、各種大会等での活動や顕彰の記録などの活用を示唆した。
  • 高校3年生になってから問題集や志望大学の過去問を解きまくって身に付ける「付け焼き刃の学力」では太刀打ちできないようにしようというもくろみであった。

その後

  • 上記の構想は理想論としては良かったのであるが、具体的な内容の検討になると、実現は遠のくこととなる。
  • 「複数回実施」に関しては公立高校教員からの反発が強かった。
    • 試験日程が前倒しされるので当然のことであり、公立高校では現在のセンター試験の日程でギリギリである。
  • 2017年7月13日の「高大接続改革の実施方針等の策定について」では、英語、国語の記述問題と、英語の外部試験の導入、二次試験では面接やプレゼンテーションもすることという指針となった。

試行テスト

  • 2017年12月に公開された。
  • 国語の記述式問題では完全正答率が0.7%の問題があり、数学でも全3問の正答率が1割未満だった。
  • 問題のレベルが、一部の上位層にはちょうどいいが、それ以外の高校生には難しすぎるのではないか。
  • 従来のテストであればほんの数行で終わっていたはずの問題文が、何行にもおよぶ会話文になっていたりする。日常生活や実社会を意識させるために、会話文や図表などを多用し、ストレートに問いを投げかけてはこない。
  • 問題文が長く婉曲的になればなるほど、文章を速く正確に読み取るのが得意な受験生に有利になる。
    • さらに受験テクニック重視になるのではないだろうか。

結局

  • 記述問題→なし
  • 英語民間試験→なし
  • 情報科目→なし
  • 結局はセンター試験と同じ

英語民間試験

  • 地方の受験生は英語民間試験を受ける機会に恵まれない。受験の機会均等や公平性が保たれない。
  • 「5つの選択肢の中から適当なものをすべて選べ」というような多肢選択問題について、実際は選択肢ごとにそれが適切か否かの二者択一をしているにすぎず、「より深い思考力」を求めていることにはならない。
  • 「テスト理論」の観点から、5問正答のみを正答とし4問以下の正答は0問正解と同じとみなしてしまうことについて、「貴重な個人差情報を捨てる」ことになる。
  • 2014年までは導入先送り。

記述式

  • 構想としては、数学は数学1・数学Aでマーク式100点に加えて記述式3題・15点(時間は現行のセンター試験60分→記述式を合わせて70分)。国語はマーク式200点と記述式3題を出題。時間は記述式を合わせて100分(現行のセンター試験は80分)であった。
  • 国語の記述式問題の採点をアルバイトの学生に任せるという話が出ているが信頼できない。実際、アルバイトを雇わないと50万人の採点は無理であろう。
  • 採点基準を厳密にしても、採点者によって偏りがでる可能性は否定できない。
  • 記述式問題をめぐっては、民間業者による採点ミスの可能性や自己採点の難しさなどの課題が指摘されており、文科省では大学入試センターや業者側と連携して採点の質を確保する仕組みや、自己採点の精度を高める改善を進めていた。しかし文科省関係者によると、50万人と予想される答案を短期間でミスなく採点する抜本的解決が難しいうえ、自己採点の改善策についても、受験生の不安を払拭するのは困難と判断した。
    • 一方、問題の難易度を大幅に下げるなどして採点基準を明確化することや、記述的要素を残すような問題構成についても、検討している東洋経済

是非

  • 迷走していると言わざるを得ない。
  • 総合力で評価しようとすると評価に偏りが出る。記述式もそうであるし、スポーツの業績やボランティアの業績の評価をどうするのか。
    • そうした総合的に評価のできる人材はいるのであろうか。評価する側が評価の研修をしっかりと積まないと正当な評価はできない。
  • 入学試験は人材の選抜なので、与えられた課題をどれだけ得点できるか。その得点はマーク式テストのような評価の明確なもので十分である。
  • 優秀な人材は課題がどのようなものでも上位に来る。であれば評価基準の明確な現状のセンター試験で全く問題ない。
  • そもそも、現状のセンター試験で優秀な層はスポーツもできて社会活動にも積極的なものが多い。
  • 個人的な経験ではあるが、国立医学部出身の医師は優秀であるし、非常に良い選抜試験であると思われる。
  • 大きな改革なく共通テストは実施されそうではあるが、これでいいのである。もし、総合力をうたって、記述やスポーツや面接、プレゼン重視になってしまったら、これまでのように学力向上に打ち込む高校生が少なくなり、日本は衰退するであろう。

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