訪問者
今日:5/昨日:67
合計:45136
概要 †
- 入試
- 一般入試配点
前期 | 共テ | 550 | 国100・数(2)100・理(2)200・外100・社(1)50 |
二次 | 400 | 数100・英100・面接200 |
後期一般 | 共テ | 700 | 国150・数(2)150・理(2)200・外150・社(1)50 |
二次 | 300 | 小論文100・面接200 |
後期地域 | 共テ | 450 | 国100・数(2)100・理(2)100・外100・社(1)50 |
二次 | 250 | 小論文100・面接150 |
- 推薦入試
定員 | 一般20、秋田枠20、全国枠5 |
評定平均 | A段階(4.3以上) |
出身地 | 秋田県枠は秋田県内の中学校か高校卒業 |
浪人 | 秋田枠、全国枠は1浪出願可 |
科目 | 共通テスト450・小論文100・面接150 |
解説 †
- 秋田県秋田市に位置する教育系、理科系大学である。
- キャンパスは3つあり、医学部は本道キャンパスを使用する。
- 秋田大学は、秋田師範学校(1878年設立)、秋田青年師範学校(1944年設立)、秋田鉱山専門学校(1910年設立)を包括して設置された。
- 秋田大学医学部は1945年に設立された秋田県立女子医学専門学校を起源とする。教授陣の多くは東北大学から迎えられ、病理学者の吉田富三博士ら新進気鋭の医学者が顔を揃えた。終戦後、GHQにより廃校が決定されたのに対し県議会が医専の県立医大昇格を決議し存続を図ったものの、1947年4月10日に不審火によって医専校舎が全焼し、同年11月に卒業生を輩出することなく廃校となった。医専附属病院は秋田県立病院として存続し、秋田大学医学部設立の際に附属病院に移管された。
https://www.med.akita-u.ac.jp/about/history.php
- 医学部は1970年に設立された新設医学部である。戦後初の医学部である。
- 戦前戦中を通じて東北地方は医療レベルが低く、特に農村部は患者が医者にかかるチャンスもなかった。秋田はへき地で雪国、さらに面積も広大であり、医師の養成機関がないことで県民は心細く、いつも心配を胸にすごさなければならなかった。こうした背景から県民が医学部設置を望んだ歴史がある。1970年に医学部ができたが、「一県に一校の医学部」と叫ばれていた中で、秋田県民の気持ちを受け、知事が精力的に動き、戦後初の創設につながった。
- 芥川賞作家南木佳士の出身校でもある。氏の小説「医学生」によると、大学開設当時は再受験生は一定数いたようである。
- 最近は以前と比べて再受験生はかなり減ったようだ。
- 「秋田モデル」とも言われる医療教育に加え、地域の医師にも開放されているシミュレーション教育センターは日本トップレベルの充実度である。
- 2016年から学長は医学部出身の山本文雄(鳥取大卒)である。
- 進級は優しく、毎年ストレート卒業率は高い。
入試の変更点 †
2025年 †
共通テスト情報気稜枦世倭宛經ともに50点
- 前期:共テ600点+二次400点
- 後期一般:共テ750点+二次300点
- 後期地域:共テ500点+二次250点
2021年 †
- 後期20→24(一般枠20、秋田県地域枠4)
- 推薦49→45(一般枠20、秋田県地域枠20、全国地域枠5)
一般入試傾向・対策 †
- 共通テストは理科のみ素点のままで、他の科目は半分に圧縮される。代わりに、二次試験では理科の試験は実施されない。
- 理科が間に合わない現役生に向いている。
- 前期二次試験では、200/400が面接点になる。つまり、筆記試験の割合は総合点950点中200点であり、国公立大学医学部の中でもかなり低い。
- 前期試験の合格者平均点は85%程度であり、二次試験を高い得点でクリアする必要がある。
英語 †
- 大問3つで、2題が長文読解で、1題が100語程度の自由英作文である。長文読解に関しては、ほとんどが選択問題である。近年は和訳、穴埋めや適語選択、内容一致問題などの記述問題は1割程度。
- 内容、分量からして国公立医の中で、弘前、山形と並んで易しい問題構成。
数学 †
- 他学部共通問題。大問8つから3-4問指定され、それを解答する。
- 共通問題であり選択制でもあるので簡単である。
- 2018年から指定される大問が4問になった。
- 2017年から数学Bの範囲がベクトル、数列のみとなった。
面接 †
- 面接官3人による個人面接10分程度。基本的質問事項と医療ニュースについて。
- 合格者の中には県外多浪生もいるが、面接200点は大きく合否を左右する。
- 配点が大きすぎる。実に二次試験の半分。個人の裁量でここまで変わってしまっていいのだろうか。
- 以下の面接点0点の事例もあり、形式的な面接ではなく、本気で点差をつけに行く面接となっていた。現在ではさすがにそうした理不尽なことはない。
面接0点の事例 †
秋田大医学部医学科の今年春の入試で、筆記は高得点だった女子受験生(18)が、前後期とも面接で0点で不合格になった。受験生は「結果は仕方ない」としつつ、中学時代から患った病気や高校に進学しなかったことの影響ではと気にし、「採点基準が知りたい」と訴える。大学は「総合的に判断した」と説明している。
この受験生は秋田県在住で、中学2年の冬から、めまいや立ちくらみを起こすようになった。自律神経のバランスが崩れて血圧などが調整できなくなる「起立性調節障害」と診断された。成長期に多い病気だ。
県内の進学校に合格したが、通学などに不安があり、進学をあきらめた。高校1年にあたる年に、高校卒業程度認定試験に合格。その頃には治療の必要もなくなり、普通に日常生活を送れるようになった。主治医の影響もあり、「医師になりたい」と志した。
(出典:朝日新聞2012/12/24)
推薦入試 †
- 推薦入試では気鉢兇あるが、医学科ではセンター試験を課す兇里曚Δ鰺用する。
- 共通テスト、面接、小論文であり、学力の問われない試験となっている。
- 15分のグループ面接を2回行う。
- 医療時事に対しての自身の考えを述べる質問は頻出である。
- 1分間PRもある。
- 小論文は大問2つ1200字。うち英文題材1つ。
入試結果 †
参考:https://www.akita-u.ac.jp/honbu/exam/ex_block.html
志願状況 †
- 前期一般
年 | 募集 | 志願 | 受験 | 合格 | 志願倍率 | 入学 |
---|
2023 | 55 | 231 | 182 | 55 | 4.2 | 54 |
2022 | 55 | 220 | 166 | 55 | 4.0 | 54 |
2021 | 55 | 244 | 193 | 55 | 4.4 | 53 |
2020 | 55 | 364 | 215 | 55 | 6.6 | 53 |
2019 | 55 | 200 | 155 | 55 | 3.6 | 53 |
2018 | 55 | 400 | 209 | 56 | 7.1 | 55 |
2017 | 55 | 281 | 223 | 55 | 5.1 | 54 |
2016 | 55 | 259 | 210 | 55 | 4.7 | 54 |
2015 | 55 | 218 | 170 | 55 | 4.0 | 54 |
2014 | 55 | 341 | 220 | 55 | 6.2 | 55 |
- 後期一般
年 | 募集 | 志願 | 受験 | 総合格 | 志願倍率 | 入学 |
2023 | 20 | 447 | 63 | 23 | 22.4 | 21 |
2022 | 20 | 340 | 50 | 22 | 17.0 | 21 |
2021 | 20 | 312 | 54 | 21 | 15.6 | 22 |
2020 | 20 | 338 | 90 | 26 | 13 | 22 |
2019 | 25 | 419 | 94 | 29 | 14.4 | 27 |
2018 | 25 | 352 | 44 | 31 | 11.4 | 25 |
2017 | 25 | 286 | 76 | 29 | 9.9 | 26 |
2016 | 25 | 246 | 61 | 28 | 8.8 | 26 |
2015 | 25 | 314 | 65 | 27 | 12.6 | 26 |
2014 | 25 | 343 | 79 | 28 | 13.7 | 25 |
合格者得点 †
- 前期一般
年 | 試験 | 配点 | 最高 | 最低 | 平均 |
---|
2023 | 共 | 550 | 482.7 | 395.4 | 443.91 |
二次 | 400 | 350 | 288 | 312.4 |
総合 | 950 | 823.7 | 719.9 | 756.31 |
2022 | 共 | 550 | 459.9 | 370.1 | 422.47 |
二次 | 400 | 372 | 314 | 340.93 |
総合 | 950 | 824.9 | 732.9 | 763.4 |
2021 | 共 | 550 | 496.5 | 430.8 | 461.52 |
二次 | 400 | 363 | 276 | 314.61 |
総合 | 950 | 800.13 | 605.87 | 695.41 |
2020 | セ | 550 | 492.5 | 446.4 | 470 |
二次 | 400 | 364 | 306 | 330.85 |
総合 | 950 | 840.3 | 779 | 800.85 |
2019 | セ | 550 | 501.3 | 425.9 | 468.77 |
二次 | 400 | 368 | 303 | 334.02 |
総合 | 950 | 843.5 | 779.3 | 802.79 |
2018 | セ | 550 | 500.7 | 447.2 | 477.5 |
二次 | 400 | 355 | 305 | 332.71 |
総合 | 950 | 845.7 | 795 | 810.22 |
2017 | セ | 550 | 494.1 | 427.1 | 466.14 |
二次 | 400 | 384 | 289 | 324.2 |
総合 | 950 | 874.4 | 759.7 | 790.34 |
2016 | セ | 550 | 504.6 | 438.4 | 473.71 |
二次 | 400 | 350 | 280 | 316.53 |
総合 | 950 | 844.5 | 771.4 | 790.24 |
2015 | セ | 550 | 506.4 | 450.9 | 470.36 |
二次 | 400 | 362 | 312 | 333.29 |
総合 | 950 | 845.7 | 780.2 | 803.65 |
2014 | セ | 550 | 508.7 | 449.3 | 473.66 |
二次 | 400 | 338 | 280 | 312.44 |
総合 | 950 | 809.3 | 766.6 | 786.09 |
- 後期一般
年 | 試験 | 配点 | 最高 | 最低 | 平均 |
2023 | 共 | 700 | 627.5 | 563.0 | 589.6 |
二次 | 300 | 259.0 | 228.0 | 241.74 |
総合 | 1000 | 871.5 | 809.0 | 831.34 |
2022 | 共 | 700 | 598.6 | 538.3 | 568.92 |
二次 | 300 | 259.0 | 230.0 | 240.91 |
総合 | 1000 | 854.25 | 780.8 | 809.83 |
2021 | 共 | 700 | 642.8 | 596.4 | 615.42 |
二次 | 300 | 276.0 | 247.0 | 255.2 |
総合 | 1000 | 901.65 | 848.0 | 870.62 |
2020 | セ | 700 | 640.4 | 586 | 617.01 |
二次 | 300 | 280 | 240 | 255.48 |
総合 | 1000 | 895.35 | 861.25 | 872.49 |
2019 | セ | 700 | 651 | 573.2 | 613.18 |
二次 | 300 | 269 | 229 | 248.5 |
総合 | 1000 | 902 | 840.15 | 861.68 |
年齢別入学者数 †
年 | 性 | 18歳 | 19歳 | 20歳 | 21歳 | 22歳 | 23歳 | 24歳 | 25〜29歳 | 計 |
---|
2023 | 男 | 36 | 35 | 9 | | | | | | 80 |
女 | 21 | 18 | 4 | | 1 | | | | 44 |
2022 | 男 | 33 | 28 | 7 | 3 | | | | | 71 |
女 | 36 | 17 | | | | | | | 53 |
2021 | 男 | 40 | 29 | 5 | 1 | 1 | | | | 76 |
女 | 33 | 12 | 3 | | | | | | 48 |
2020 | 男 | 37 | 34 | 4 | 1 | | | | | 76 |
女 | 34 | 10 | 3 | 1 | | | | | 48 |
2019 | 男 | 35 | 34 | 12 | 1 | | | | | 82 |
女 | 16 | 21 | 3 | 3 | | | | | 43 |
2018 | 男 | 38 | 29 | 5 | 2 | 1 | | | 1 | 76 |
女 | 25 | 20 | 2 | | | | | 1 | 48 |
2017 | 男 | 35 | 31 | 7 | 3 | | | | | 76 |
女 | 23 | 19 | 5 | 1 | | | | | 48 |
2016 | 男 | 39 | 30 | 7 | 1 | 1 | | | | 78 |
女 | 23 | 21 | 2 | | | | | | 46 |
参考文献:https://portal.niad.ac.jp/ptrt/table.html
大学生活 †
気候 †
立地 †
- 駅からは遠く、徒歩なら40分ぐらい。
- 教育学部や国際資源学部の拠点である手形キャンパスでは教養を学ぶ。医学部の拠点であり大学病院が隣接する本道キャンパスでは、医学の専門的な分野を学ぶ。キャンパスは離れているため、学部間の交流は少ない。学生は車通学は禁止となっており、大学近くに駐車場を借りている人が多い。
- 医学部の学生は本道キャンパスの徒歩圏に部屋を借りている人が多い。(手形キャンパスは1年次しか通学しない。)
- 医学部のある本道キャンパス周辺には24H営業のマックスバリュー(ミスドあり)、
- ツルハドラッグ、DHCホーマック、コンビニ多数、マック、丸亀製麺、カッパ寿司ほか美味しいパン屋やツタヤ(+本屋)、ドコモショップなどがあり、意外と便利。(大学病院内にはスターバックス)
- 郵便局や銀行も徒歩圏にあるので、車が無くても生活に不自由はしない。
- 秋田駅までは約2.7km、平坦な道なので自転車があれば15分位で気軽に駅前まで行ける。
授業 †
- 教養課程は1年次前期でほぼ終了となる。
- 1年次後期から病院実習や専門課程が組み込まれている。
- 1年生の前期は1週間のうち2日間が医学部キャンパス、3日間が手形キャンパスで授業が行われる。
- シミュレーション教育センターは日本でトップクラスの充実度だ。初期の臨床研修医は、静脈注射、採血を患者で練習させることは、いきなり生身の人間にはできないため、シミュレーターで練習させる。臨床を早く経験させ、「秋田大の医療教育はすごい」と思ってくれれば、秋田に残ってくれるのではないかとの意図もあった。スムーズに臨床に入っていけるトレーニングをさせることができ、成果をあげているため海外からも視察に来ている。
進級 †
かなり優しい
回 | 出願者 | 受験者 | 合格者 | 合格率 | 新卒 | 合格/出願 |
118 | 134 | 134 | 129 | 96.3% | 98.4% | 96.3% |
117 | 132 | 131 | 125 | 95.4% | 96.9% | 94.7% |
116 | 122 | 121 | 117 | 96.7% | 98.3% | 95.9% |
115 | 132 | 131 | 128 | 97.7% | 99.2% | 97.0% |
114 | 128 | 128 | 124 | 96.9% | 99.2% | 96.9% |
113 | 136 | 135 | 124 | 91.9% | 95.1% | 91.2% |
112 | 145 | 144 | 132 | 91.7% | 94.7% | 91.0% |
111 | 135 | 134 | 121 | 90.3% | 93.7% | 89.6% |
110 | 129 | 128 | 120 | 93.8% | | 93.0% |
109 | 110 | 109 | 102 | 93.6% | | 92.7% |
- 進級がかなり優しいにもかかわらず、国家試験合格率は平均以上である。秋田大学の教育システムの良さが分かる。
研修 †
- 秋田大に残る学生は、臨床研修制度ができるまで40人くらいいたが、これが始まると初期研修を秋田大でする人は10人を切った。研修医を残すには、秋田大が優秀である、優秀な病院を抱えているということをわかってもらわなくてはいけない。これを念頭にきめ細やかなシームレスな教育を行ってきた。また、県内の医療機関と協力体制を組んだおかげで、秋田県内に残る初期臨床研修医は70人くらいになってきているが、秋田大学医学部附属病院で初期臨床研修を行うのは相変わらず1学年3-4人である。
コメント †
過去のコメント †
コメント/秋田大学医学部2015年3月以前
コメント/秋田大学医学部2015年4月〜2016年3月
コメント/秋田大学医学部2016年4月〜6月
コメント/秋田大学医学部2016年7月〜12月
コメント/秋田大学医学部2017年1月〜2月
コメント/秋田大学医学部2017年3月〜8月
コメント/秋田大学医学部2017年9月〜2018年3月
コメント/秋田大学医学部2018年度〜2019年度
現在のコメント †