概要 †
- 入試
偏差値 | 河 | 共テ | 前期80%、後期85% |
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二次 | 前期62.5、後期- |
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駿 | 全国 | 前期61、後期62 |
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共テ | 前期65、後期67 |
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再受験 | 寛容 |
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定員 | 113 | 前期73(地域枠含む)・後期15・推薦25 |
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編入試験 | なし |
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調査書点数化 | あり。面接と合算で100点 |
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過去問 |
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- 一般入試配点
前期 | 共通テ | 900 | 国200・数(2)200・理(2)200・外200・社(1)100 |
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二次 | 700 | 数200・理(2)200・外200・面接100 |
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後期 | 共通テ | 900 | 国200・数(2)200・理(2)200・外200・社(1)100 |
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二次 | 100 | 面接100 |
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- 推薦入試
定員 | 25 |
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評定平均 | A段階 |
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出身地 | 制限なし |
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浪人 | 不可 |
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科目 | 共通テスト900、面接100 |
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解説 †
- 山形県山形市に位置する総合大学である。6学部7研究科を有する。
- 典型的な蛸足国立大学であり、工学部は米沢、農学部は鶴岡にあり繋がりは薄い。医学部は山形市にあるものの大学の本部キャンパスではなく飯田キャンパスを使い、こちらは街の南のはずれにある。周囲はただの住宅街で、初めて来た人は何もないことに驚く。
- 医学部は1970年代の医師不足解消のために1973年に設置された新設医科大学のひとつである。1976年に山形大学医学部附属病院、1993年に看護学部が設置された。
- 「知己に最高の医療を提供すること」を目標としているが、この概念は嘉山孝正教授が医学部附属病院長(平成14年〜15年)および医学部長時代(平成15年〜22年)に確立され、現在も実行されつつある。(参考文献)
- かつては2000年代は数学1科目のみの入試、2010年代は国語ありの入試といったように個性的な入試形態を持つ大学として有名で、入試科目を試行錯誤しながら変更してきた大学という印象がある。
- 入試としての特徴としては珍しく国語(ただし現代文のみ)が二次試験に課されている4つしかない国立大学のうちの1つであった。東京大学、京都大学、名古屋大学、そしてこの輪の中にまさかの山形大学である。医学部受験業界の一部では「東名京山」の一角として名高い。ただし24年の入試で二次国語は廃止された。一般入試の定員も以前と比べて大幅に削って地域枠に回しており、地域のためにある国立大学であるのでやむを得ないとはいえ、山形大学もどこにでもある凡庸な地方医大入試に近づいている感がある。
- 山形県内の医療機関での常勤医師のうち57.3%が山形大学医学部医学科の卒業生で占められている(2008年時点の統計)。県内の医療機関での医療支援はその総数の85.3%に及んでいる(2011年時点)。
- 大学医学部としては、重粒子線治療を中心とした放射線科が売りである。
- 地域の医師不足解消のために、2004年に総合医学教育センターが設立され、退職した医師のリフレッシュ(再教育)などを行い、地域医療に排出している。「地域の医師の教育ニーズに呼応した生涯教育支援及び医師等のリフレッシュ(再教育)に対する支援を行うことで,医師の定着を図り,医師の不足・偏在解消も含めた地域の医療環境の充実,医療レベルの向上,地域住民の健康増進を通して地域社会の活性化を目指している」(参考)
入試の変更点 †
2026年 †
2024年 †
- 二次試験で国語廃止
- 二次試験の英語の配点が100→200
- 共テ、二次の配点変わらず。
2020年 †
- 定員120→105へ減員(前期を10名、推薦を5名減員)
- 前期2段階選抜を4.5倍→5倍へ変更
2011年 †
入試情報 †
▷前期試験
- 共通テスト重視型の配点である。
- 数学はそこそこ難しいので差がつく。
- 理科は数年前から点を出さないようにしてるのか、誰がどの様に解いてもあまり点が出ない。成績開示すると多くの人が自分の採点より点が低く驚く。山形大の合格者の点があまり上がらないのはここに理由がある。
- 英語は簡単なので実はあまり差がつかない。
- 平たく言えば、数学で合否が決まる場合が多い大学である。
▷後期試験
- 定員の10倍以上になると足切りが行われる。
- 志願者/定員で計算される倍率は、近年で見ると、9.7倍(2021年度)〜21.7倍(2014年度)と高めだが、実際は前期合格者と推薦合格者が抜けるため、受験者/定員で計算される実質倍率は3倍〜5倍程度である。
英語 †
- 二問編成。他学部と共通問題のため難易度は標準的。様々な形式の問題に対応できる力を身につける必要がある。
- 単語などに神経質にならず、周囲の文脈から意味を推測するようにすると勉強の負担が減る。他学部と共通問題なので、医学系の単語を覚える必要はない。文法知識を得たうえで長文を読む練習を積むと良い。英作文は、40words程度のテーマ英作文が多い。
数学 †
- 医学科用に作られた問題は難易度が高い。他学部と共通の問題は標準的。
- 数学が苦手な場合でも、皆が解いてくる共通問題を確実に解き、医学科用のものはできる限り手を付けよう。
- 網羅系問題集では限界があるため、そこから一段難易度の高い問題をこなせる力をつけておく必要がある。
- 解答用紙は、大問1問につきB4のコピー用紙1枚(白紙)である。小問ごとのスペースは自由に決められる。表裏利用できるため、記述スペースは十分と思われる。医学科は指定の大問以外の解答用紙は封入されていない。
物理 †
- 物理は平易で満点近く狙えたが近年はやや難化の傾向。出題にはっきりと傾向がある。赤本を解いてみて、傾向を知った上で重要問題集をやると良い。
- 問題文中に使用文字の指定がないため、自分で定義しなければならないのはやや面倒。
- 化学の問題量が多いため、物化選択者は、物理を30分〜45分以内に終わらせるのが理想である。
- 解答用紙は、大問1問につきB4のコピー用紙1枚(白紙)である。小問ごとのスペースは自由に決められる。表裏利用できるため、記述スペースは十分と思われる。医学科は指定の大問以外の解答用紙は封入されていない。
- 解答用紙、目隠し用紙(他の受験生から答案を隠すため)、下書き用紙が配布される。下書き用紙は理科で共通である。
化学 †
- 制限時間のわりに問題が多い。重要問題集の必・準問レベル。計算問題が頻出であるが、結果は綺麗な値になることが多く、計算も煩雑ではなく国立大入試問題として良質である。
- 解答用紙は小問ごとにスペースが設けられている。医学科は指定の大問以外の解答用紙は封入されていない。
- 解答用紙、目隠し用紙(他の受験生から答案を隠すため)、下書き用紙が配布される。下書き用紙は理科で共通である。
生物 †
- かつて生物は地方大学としては問題が難しく、一方で物理は簡単であったため明らかに生物受験者だけが不利であった。近年は問題のレベルはやや緩和され、物理が難化してきたため差は小さくなってきている。ただし記述問題が合計で数百字あるため高得点を取るのは学力がいる。
国語 †
- 時間的な余裕もあり国立大学二次の国語としては簡単な部類にあるが、時に100字前後の論述問題があり、記述練習をする必要がある。
- 現代文2題の構成で、評論と小説が1問ずつ
- 漢字の書き取りと語彙を問う問題もある。
- センター試験国語の対策と記述練習で十分。
- 解答用紙、目隠し用紙(他の受験生から答案を隠すため)、下書き用紙(原稿用紙)が配布される
- 2024年の入試で廃止
面接 †
2日目に8つ程度の部屋で面接を行う。面接官2人による個人面接で10〜15分。試験場から、面接室ごとに数人ずつ呼ばれて、面接室の前で待機する。人柄を見るような面接である。学校の先生方などと数回面接練習をしておこう。調査書を参考にして面接が行われるので、可能であれば学校から調査書の移しをもらっておき、目を通しておくと良い。場合によっては面接点を0点に付けてくることもある大学なので受験をする者は気を付けること。
- 日本がまず一番最初に医療について取り組まなければならない問題
- 医者に必要な条件
- 勉強以外で自慢できること
- 浪人生活のこと
- その間何を頑張ったか?
- 得意科目は何か?
- 具体的にどの辺が好きか
- 部活のこと
入試結果 †
※出典:過去の入試結果
倍率 †
- 前期
年 | 募集 | 志願 | 受験 | 合格 | 志願倍率 | 受験倍率 |
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2023 | 65 | 348 | 309 | 65 | 5.4 | 4.8 |
2022 | 65 | 350 | 303 | 66 | 5.3 | 4.6 |
2021 | 65 | 214 | 178 | 65 | 3.3 | 2.7 |
2020 | 65 | 270 | 217 | 65 | 4.2 | 3.3 |
2019 | 75 | 282 | 247 | 75 | 3.8 | 3.3 |
2018 | 75 | 332 | 284 | 75 | 4.4 | 3.8 |
2017 | 85 | 365 | 332 | 85 | 4.3 | 3.9 |
2016 | 90 | 391 | 345 | 91 | 4.3 | 3.8 |
- 後期
年 | 募集 | 志願 | 受験 | 合格 | 志願倍率 | 受験倍率 |
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2023 | 15 | 329 | 148 | 22 | 15.0 | 6.7 |
2022 | 15 | 269 | 98 | 21 | 12.8 | 4.7 |
2021 | 15 | 147 | 58 | 15 | 9.8 | 3.9 |
2020 | 25 | 103 | | 25 | 4.1 | 0.0 |
2019 | 30 | 144 | | 30 | 4.8 | 0.0 |
2018 | 30 | 140 | | 30 | 4.7 | 0.0 |
2017 | 30 | 121 | | 30 | 4.0 | 0.0 |
2016 | 25 | 109 | | 25 | 4.4 | 0.0 |
合格者得点 †
- 前期
年度 | 配点 | 最高 | 最低 | 平均 |
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点 | % | 点 | % | 点 | % |
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2023 | 1600 | 1342.2 | 83.9% | 1174.8 | 73.4% | | |
2022 | 1600 | 1369.8 | 85.6% | 1167.2 | 73.0% | | |
2021 | 1600 | 1414 | 88.4% | 1182.7 | 73.9% | | |
2020 | 1600 | 1403.8 | 87.7% | 1257 | 78.6% | 1309.8 | 81.9% |
2019 | 1600 | 1411.1 | 88.2% | 1278.3 | 79.9% | 1334 | 83.4% |
2018 | 1500 | 1296.3 | 86.4% | 1158.4 | 77.2% | 1205.2 | 80.3% |
2017 | 1500 | 1308.8 | 87.3% | 1188.6 | 79.2% | 1232.7 | 82.2% |
2016 | 1500 | 1320.8 | 88.1% | 1167.8 | 77.9% | 1214.3 | 81.0% |
- 後期
年度 | 配点 | 最高 | 最低 | 平均 |
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点 | % | 点 | % | 点 | % |
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2023 | 1000 | 901 | 90.1% | 846 | 84.6% | | |
2022 | 1000 | 896 | 89.6% | 743 | 74.3% | | |
2021 | 1000 | 932 | 93.2% | 837 | 83.7% | | |
2020 | 1000 | 948.6 | 94.9% | 847.8 | 84.8% | 908.6 | 90.9% |
2019 | 1000 | 945.4 | 94.5% | 913.2 | 91.3% | 928.4 | 92.8% |
2018 | 1000 | 922.1 | 92.2% | 847.5 | 84.8% | 890.4 | 89.0% |
2017 | - | - | - | - | - | - | - |
2016 | 1000 | 947.8 | 94.8% | 895.6 | 89.6% | 914.3 | 91.4% |
- 山形大学は令和5年7月26日午後に会見を開き、入試ミスについて説明した。
大学によると、令和5年2月に行った一般入試・前期日程の物理と化学の解答例について、7月5日、問題集の出版社から「自分たちの解答と違うので確認してほしい」と照会があったという。大学が確認した結果、物理で1問、化学で2問、大学が作った解答例に誤りがあったことがわかった。
また、誤りを受け大学が採点をやり直している中で採点ミスも発覚し、全体で520件の得点変更があったという。
改めて合否判定したところ医学部医学科で2人が新たに合格となった。
- 大学はお詫びと合格を伝え、今回のミスを受けて総合対策本部を設置し、原因の究明や再発防止に取り組んでいくとしている。
- 「2名追加合格させたので1年生の中から2名を留年させる」という噂は嘘だと信じたい
年齢別入学者数 †
年 | 性 | 年齢 | 計 |
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18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30〜34 | 35〜39 | 40〜44 |
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2023 | 男 | 38 | 24 | 2 | 2 | 1 | 3 | | 2 | | 1 | | | | 3 | 1 | 77 |
女 | 19 | 9 | 5 | 3 | | | | | | | | | | | | 36 |
2022 | 男 | 37 | 19 | 8 | 4 | 1 | 1 | | | 2 | | 1 | | | | | 73 |
女 | 20 | 15 | 2 | | 1 | 1 | 1 | | | | | | | | | 40 |
2021 | 男 | 23 | 22 | 7 | 6 | 2 | 2 | | 1 | | 1 | | | | | | 64 |
女 | 28 | 16 | 6 | | | | | | | | | | | | | 50 |
2020 | 男 | 22 | 21 | 8 | 4 | 1 | | 1 | | 4 | | | | | | | 61 |
女 | 21 | 19 | 3 | | | | 1 | | | | | | | | | 44 |
2019 | 男 | 36 | 20 | 7 | 4 | 2 | | 3 | | 1 | | 1 | | 1 | 1 | | 76 |
女 | 20 | 17 | 4 | 1 | 1 | | | 1 | | | | | | | | 44 |
2018 | 男 | 34 | 22 | 8 | 6 | 4 | 1 | 1 | | 2 | | | | | | | 78 |
女 | 17 | 11 | 6 | 2 | 1 | 2 | 1 | 1 | 1 | | | | | | | 42 |
参考文献:https://portal.niad.ac.jp/ptrt/table.html
大学生活 †
立地 †
- 山形駅から東へ2kmにある小白川キャンパスとそこから5km南へ行ったところにある飯田キャンパスを使用する。
- 小白川キャンパスは山形大学の中心となるキャンパスであり、1年次の教養課程を学ぶ。
- 2年次以降は飯田キャンパスとなる。
- 山形駅から小白川キャンパスはシャトルバスがある。
- 山形駅から飯田キャンパスはバスで15分、280円。タクシーならば1000円。バスは始発が6時くらい、終バスが20時くらい。
- 車は必須。
- 医学部キャンパスは最低限の設備しかない。
- 山形が田舎なのは入学前から当然知ってましたが、他の田舎と違って風情がなくいくら時間が経ってもなかなか情が湧きません。ご飯が美味しいと言う人がたまにいますが、言うてお米しか美味しくありません。絶対仙台とか他の都会の方が美味しいものいっぱいあります。そして他の田舎に比べて物価が高いのはおまけです。家賃とかガソリン代が特に高いです。また大学も他の大学では聞いたことのない試験方式で学生を苦しめるくせに勉強できる場所を設けてくれず24時間勉強できる所がモスくらいしかないです。そのためテスト期間中には勉強場所の確保に困ることも多々あります。(2023年1月コメント)
進級 †
- かつては進級判定が非常に厳しく、2年→3年で25人留年者を出した年もあった。2011年度の5年生が90人台なのに対して、2年生が140人以上いた。毎年2年→3年で学年の20%〜25%は留年していた(卒業生談)。
- 近年はやや甘くなっており、2016年度は11人、2017年度は6人に収まった。しかしながら、2019年度の留年者は再び20人を超えた。
- 1→2年、3→4年、5→6年では余程嘗めない限り進級可能。4→5年ではCBTや学内試験で若干名が留年。卒留は3名程度。
病院実習 †
- 4年生の10月から始まる。
- CBTとOSCEの前に、20科目以上ある学内試験に全て受からなくてはいけない。
- 令和4年度までは山形大がいち早く導入したスチューデントドクター制度として運用されていたが、令和5年度からは国の制度である採血や点滴が可能となる「臨床実習生」に引き継がれた。臨床実習生初年度の令和5年は114人が病院実習に進んだ
付属病院 †
地域枠人数の変更 †
- 令和5年8月3日付、山形テレビより「県内の高校生などを対象とするこの地域枠は入学枠が8人となっていましたが2024年4月入学分については5人増やし13人とする方向が決まりました」
コメント †
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