概要 †
出版社 | 研究社 |
著者 | 薬袋善郎 |
発行日 | リーディング:2000/4/1 ベーシック:2013/7/1 |
ページ数 | リーディング:303 ベーシック:214 |
価格 | リーディング:1,620円 ベーシック:1,620円 |
表紙 |
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解説 †
研究者が出版する薬袋善郎の英文解釈シリーズである。英語構文を徹底的に理解し、英文を品詞分解しながら読み解いていくという特徴がある。いわば、精読の強化である。このシリーズで最も売れているのは「英語リーディング教本」であるため、この本を中心に解説していく。
「英語リーディング教本」の内容は、基礎からの徹底解説+38題の短文徹底解剖からなっている。38題の設問には、動詞の変化形、過去分詞の種類、if節の種類などを徹底的に問うものが用意されている。くどい位の品詞分解であるが、筆者は「これぐらいやらなければ意味がない」と主張している。現代の「英語を英語としてフィーリングで読む」「速読して全体の意味を把握する」といった時代の流れに逆行するような主張であるが、東大法学部を出た筆者の経歴やこの本の支持率を考えると認めざるを得ない。実際の効果もかなり高く、品詞分解を意識することにより、早期の文型把握ができ、英文の意味の把握も早くなる。これは、リスニングにも効果的で、試験のスピードについていけるようになる。「量をこなしてスピードを上げる」のではなく、「根本を理解してスピードを上げる」一冊。
good †
- 感覚だけの多読を続けても100年経っても英語はうまくならない。アメリカ生活歴9年であるが、この本でリーディングとライティングの基礎を学ぶことができた。
- 他の本と解説が 段違いにすごい所は、単語レベルでの修飾関係(品詞分解)、準動詞の働き(動詞が2つの役割)。有名な英語の参考書をアマゾンやZ会で150冊ほど買いあったが、準動詞の説明をきちんとしているのは、薬袋先生だけだった。
- 文系把握が瞬時にできるようになる。文を読んでいる途中における早期の文型の把握は、150語/一分 でのスピードでリスニングの先読み予測へと昇華される。勉強した事がまったく無駄にならない。
- この本が素晴らしいのは、品詞分解を徹底的に行っているからではなく、品詞分解の目的が「品詞と働きの間にある密接な関係を理解することにほかならない」(p.282)、と明言して行っているからだ。
- この書には、英文を読む際には頭をどのように働かせるとよいのかということを、極めて具体的に詳しく、言葉で説明されつくされている。
- こういった理論本では都合が悪くなるとすぐに「例外」を乱発するが、この本ではそういったことは無く、なるほどと思える一貫性のあるパターン化ができている。
bad †
- 英語を語学としてではなく、数学の方程式でも解くかの様に、とにかく回りくどく説明している。 英語は活きた言葉なのに、どうして感覚に訴えかける教え方をしないのか甚だ疑問である。
- この本で学ぶ方法論は基本的に英文の返り読みである。これに慣れると英文を読んで頭から訳せない体質になる。大学受験には役立つが、実用英語には百害あって一利もない。
コメント †
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