石川先生の日本史講義を収録した参考書。全5冊。CDとサブノートが付属されていて1冊1,000円なのでコストパフォーマンスがいい。CDは年表朗読、サブノートは穴埋めに終わらず、メインの方に載せられなかった表など(詳しい官位相当表や 遣唐使一覧など)があり、教科書としての機能も持っている。
役割としては、独学用の教科書といったところ。日本史を勉強し始める人で、山川の教科書が読みづらいという人はこちらを使うといいかもしれない。講義調であり、イラストも豊富なので読みやすい。
歴史の流れを把握するのにはいいのだが、絶対的なな用語量の不足やアウトプットの練習ができないことを考えると、難関大受験者は無理して使う必要はない。それよりも知識量を増やしてアウトプットの練習をした方がいい。
・入試問題でも本書の内容が本当にそのまま出題されており、「超難問」、「捨てても合格ラインに乗れる」、「類推するしかない」系統に属する問題以外はほぼ完璧だった。
・ほぼ全ての大学に対応できる。
・年表CD講義はかなり使える。
・史料は重要どころは余すところ無く網羅されている。
・図が豊富に挿入してある。天皇の系図は勿論のこと、藤原北家と天皇の関係も一目瞭然で分かり易い。 イメージしにくい五畿・七道も簡潔に表してあるし、理解があやふやになる源平両氏の系図と、その人にまつわる乱が一緒に図化されて、理解が早まる。
・このシリーズは日本史参考書の最高傑作と言っても過言ではないでしょう。 語り口調で非常に読みやすいのに、内容はかなり深いところまで切り込んでいくので 読み進めるだけで日本史の知識、考え方を理解することがでる。
・政治、経済、外交などをを個々に書いているのではなく、それらすべての日本史のジャンルを絡めながら書いているので日本史の流れが手に取るようにわかる。
・5冊で約6000円だが、「予備校でやっている内容を本にした」ということを考えると専ら高いともいえない。
・資料問題もここに上げられている文を音読しているだけで得意になる。
・用語の量は難関私大対策用には決定的に不足しているように思われる。
・付属のサブノートは網羅性が弱く、知識の確認には向かないので、この部分を消して価格が安くなればいいと感じた。
書名 | 分類 | 対象偏差値 | ページ数 | 著者 | 出版社 | 発行日 | 価格 | Amazon |
1原始〜古代 | 解説書 | 40〜55 | 298 | 石川晶康 | 語学春秋社 | 2000/11 | 1,050円 | ○ |
2中世〜近世 | 297 | 2001/01 | 1,155円 | ○ | ||||
3近世〜近代 | 299 | 2001/03 | 1,260円 | ○ | ||||
4近現代 | 315 | 2001/05 | ○ | |||||
5文化史 | 284 | 2002/10 | ○:? |