概要

 2020年4月24日記載
 長いタイトルで申し訳ないが、新型コロナウイルスのために医師の不安定さが露呈している。不安定というのは給与面でのことだ。仕事量に関しては感染症にかかわる医師以外は大きな変動はないと思われる。むしろ入院制限や電話診察などの導入により仕事量は減っている診療科も多いだろう。ただ、職業の性質上自宅待機にはならない。
 給与面での不安定さということに関して、とにかくアルバイトが減っている。というより、周りを見ていると内科以外はほとんどない状態である。眼科、精神科などの医師が飽和している診療科はわかるのであるが、外科や泌尿器科などの医師不足の科もアルバイト求人が減少している。
 こうした状況で最も割を食うのは私のように無給医として勤務している医師である。無給医は主たる勤務先からは給料が出ないために合間を縫ってアルバイトをしながら生活をしている。コロナ前ならばアルバイトの確保は十分にできたのであるが、コロナにより患者数が減ることによってアルバイト求人もなくなっている。私の場合は4月の1か月で50万円ほどのアルバイト収入を見込んでいたのであるが、それが全くのゼロになった。
 このあたりが医師の脆さであるのではないか。ほとんどの勤務医がアルバイトをしており、時給換算で給料をもらっている。しかし、それは「やったぶんだけ」というアルバイトの原則にもれず、勤務がなければ給料はもらえない。確かに時給はそれなりであるが、こうした緊急事態には収入がなくなるし、それ以外にも今後の需要と供給のバランス次第では平気で給料が減っていくということが痛感させられた。緊急事態が収束したとしても、医師数の増加により今後の医師の待遇はますます不安定になっていくのではないだろうか。

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