概要

 医学部と部活は切っても切れない繋がりがあり、医学部生活を満喫するためには部活に対してどのような距離をとるかが重要になってくる。個人的見解を記す。筆者は部活には入らなかったためそちらよりの視点になるであろう。ただ、昔からやっていた競技に関して部活から頼まれごとをされたりして、部活に出入りしていたという微妙な立場であった。

部活のメリット

アイデンティティの確立

 最大のメリットは、学部内でのアイデンティティが確立できることである。医学部内では、勉強もスポーツも打ち込むいわゆる文武両道の人への評価は高いし、そうなろうとする人が非常に多い。そうした人を認め合う風潮があり、部活に入ることで自身の立ち位置を確保できる。「何部の〜〜です」と学内の先輩や実習先の医師に対しても紹介がスムーズにできる。

人間関係

 また、部活内での濃い人間関係を経験できる。これを経験することで親しい友人もできるし、試験などに対して共に勉強する仲間にもなる。先輩後輩のつながりも医師になってからも続き、役に立つ。具体的には、医局人事の中で、教授になった先輩が部活の後輩に重要なポストをお願いするということもあり、その関係は何十年と続く。

競技へ打ち込める

 医学部に入ると勉強に忙殺され、高校まで続けてきた競技を顎外でも継続することは非常に難しい。その点、医学部の部活では、医学部の授業を考慮した時間で練習が行われるため、競技を継続する絶好の場である。練習時間は少ないが、競技レベルもそこそこ高いため、自身の力を試すにはいい場である。

部活のデメリット

時間

 練習は夕方から夜間に行われ、少なくとも週2日は出席が必修となるため、ここに奪われる時間は大きい。

勧誘期間との差

 勧誘期間は陰で悪口を言いつつもニコニコして、それが終わったら鬼の形相で1年生をこき使う。全国共通であり、人間不信になる。上級生になったら自分が同じように二重人格を演じなければいけない。

他部との勧誘でのトラブル

 「他の部活の悪口を言ってはいけない」など、事細かい勧誘のルールがある。そもそもこんな縛りの中でしか動けないなら勧誘など辞めたらいいのに。

辞められない

 一度入ったらなかなかやめられない。辞めると遺恨が残る。

選び方

 最も駄目なのは「厳しい部活は負担が大きいから、緩そうな武道系に入って試験対策に役立てよう」という姿勢である。「シケプリたくさんあるよ」という謳い文句を信じて全く興味のない部活に入ることである。これこそ最大の時間の無駄である。興味のない競技をやってもなんの達成感も得られないし上達もしないだろう。試験対策の資料は結局は出回るし、その部活一つで1年間全ての試験をクリアできる程の資料を抱えている部活などない。試験対策のために入るならば、部活をやらずに授業に出て家で勉強した方がよっぽど有意義である。
 結局は、興味のある競技もしくは高校まで続けていた競技の部活に入るか、帰宅部かである。その部活が厳しくても、興味のない部活に週2-3日出勤する方がよっぽど辛い。厳しい部活は確かに辛いが、競技と下級生の仕事をきっちりとこなせば認めてもらえるというメリハリもあるため一概に悪いとも言えない。逆に緩い部活はコミュニケーション能力がある程度ないと自身の立ち位置を確保しづらいので、これも向き不向きがある。
 帰宅部の場合は確かに下級生の頃は無所属という立場の弱さに悩まされることもあるだろうが、結局4年生の頃には半分が部活を辞めている。5年生ともなるともっと辞めている。最初の3年の辛抱であろう。

個人的に

 入学当初、「試験対策ばっちりだよ。部活に入らないとテスト苦しいよ」との誘い文句で、全く興味のない弓道部や卓球部に入ろうかと思ってしまった時があった。活動自体は緩いものであったが、間違って入っていたら地獄だったであろう。興味がなくて競技に物足りなさを感じつつも週に3回出席しなければいけない。かといって特別な試験対策資料が手に入るわけでもない。で、辞めるに辞めれない。幽霊部員となってクラス内での立場も弱くなる。帰宅部で正解であった。

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