2020年9月、文部科学省より2014年〜2020年のストレート卒業率が発表されたが、国公立医学部でおおよそ85%ととんでもない高値を示した。saijuken.comページ
 近年、このような進級率、留年率が公表されるようになってから、大学側の遠慮がみられているのではないだろうか。医学部の留年率って通常は1年に5人だと非常に少ないというイメージであり、とすると、6年間で30人留年したとしても非常に少ないことになる。昔は1学年30人程度留年したという話もちらほら聞いた。留年者の重複はあると思うが、ストレート卒業率70%前後の大学がいくつもあってもおかしくはないとは思うのだが。情報公開により意図的に留年者が減らされている気がしてならない。もちろん、理不尽な留年はなくなってほしいが、医師として不適格な者は遠慮なく落とすべきであると思われる。
 医師国家試験の成績ばかりが注目されがちだが、この試験は合格率90%の最低ラインを保証する試験である。合格したからと言って「あなたは優秀な医師ですよ」とはならない。なので、多くの大学は国家試験を第一目標というよりは、優秀な医師になるための教育を第一に考えてやってきたのだが、ここにきて国家試験予備校化している大学が増えてきているのではないか。本来であれば、国家試験には不要だけど医師としては必要なことも学びつつ、結果的に国家試験にも受かるというスタンスであるべきなのだが、留年率の公表でそうした大学が少なくなってしまわないか危惧される。
 特に、2015年以降は好景気や増員の影響もあり入学者の質が低下している。医師としての質を担保するためには、理不尽な留年はなくしつつも、勉強不足の者を留年させることには躊躇しなくていいのではないだろうか。
2020-09-27

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