概要 †
- 1年でも早く医者になること
- 医者になれば学歴は関係ない
この2つのフレーズは再受験をしている上でよく聞く。理にかなっているところがあり、私もこのフレーズに納得して私立医学部に進んだ。ただ、医者になってみてから思うことは、1年遅れてでも国立へ行っておけばよかったなということである。というのも、確かに医者の世界は年功序列であり実力主義でもあるので、1年早く入って学歴関係なしに技術や知識を身に付ければ評価される。しかし、それを上回る国立医学部の良い点があると感じたからである。以下列記する。
- 人材の質が高い。
これはあくまで個人の経験になってしまうが、研修医時代、国立私立半々の研修先にいたが、国立勢の勉強に対するモチベーションは高く、頭の回転も速いため現場での評価が高かった。また、国立系私立系両方の関連病院で働いたが、国立系の方が上級医の質が高かった。
- 私立医の世間の評価
思っていた以上に低い。2010年頃は「私立医でも入るのは難しい」という世間の論調になりかけていた頃であるが、それでも「所詮は私立」とう風向きを強く感じる。親戚の叔父さんに「医学部入ったんだって。もちろん国立だよな」と聞かれ「私立です」と答えたとき、非常に残念そうな顔をしていた。当時でさえそのようなリアクションであり、現在は東医の賄賂問題で私立医の評価が地に落ちているため当時以上に受け入れは悪いだろう。
- 再受験生の質
私のいた大学では1学年に8名程度の再受験生がいたが、私以外の全員は親から学費を払ってもらっていた。国立ではこのようなことはないであろうし、現役生の方が再受験生よりも大人であった。
当時は国立医学部に関しては「東大理1よりも難しい」と言われ、1年遅らせても合格するかどうかわからない時代であった。しかし、2020年現在は多少はマシにはなっていると思われる。私立よりも国立に行ったほうがその後の人生は充実するのではないだろうかと思っている。
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