以下の記事は2006年頃に執筆したものである。当時は「再受験寛容度」という概念が曖昧で、寛容度の表を作成する何年も前の記事である。

概要

 再受験とは大学を卒業、または在学中に他の希望する大学を受け直すことを言う。一度働き出してから受験する人が多く、そのような方は、就職に直結する大学学部を選ぶ傾向にある。圧倒的に医学部が多く、再受験と言うと主に医学部再受験を差すことが多い。
 再受験による合格率は、2007年頃には

東大理系を卒業した人が医学部再受験をすると合格率は30%である

と言われていた。
 この数字を高いと見るか低いと見るかは人それぞれだと思うが、私はこの数字はとても低いと感じる。東大理系の入試レベルは地方国立の医学部に近いにも拘らず、その卒業生が一念発起して勉強しても70%の人は落ちるということとなる。かなり厳しい現実を表している。
 なぜここまで難易度が高くなるのかというと、以下のことが考えられる。

時間のなさ

 社会人の方は圧倒的に時間がない。実家で親の協力を得て勉強させてもらっている方も、学費などを貯める為にアルバイトをしている場合もある。全ての時間を勉強に費やすことの出来る現役学生と異なり、時間の制約がかなり重くのしかかってくる。
 医学部合格には、国立で2000時間、私立で1000時間程度の勉強時間が必要と言われているが、これは進学校の生徒を基準にした家庭内学習時間である。授業等は含まれていない。再受験の受験生はもっと時間を費やす必要がある。私の感覚からすると、文系受験生が私立医大に合格するレベルになるためには3000時間以上必要と感る。一方で、現在は私大のレベルが急上昇しているので、その段階になれば自ずと国公立も見えてくる。いずれにせよ膨大な時間を費やさなければいけないことには変わりはない。

加齢による集中力の低下

 18歳の頃と比べると、何歳も年をとった現在は、明らかに自分の世界が広がっている。楽しいことや悲しいこと、興味のあることなど、昔と比べると比べ物にならないぐらい増えている。勉強をするにあたっては、それらは大なり小なり障害になってくる。
 18歳の頃は自分の世界が狭かったため、ストイックに勉強することはそれほど苦ではなかった。しかし、年齢を重ねることで興味の範囲が広がるため、勉強に集中する難しさは上がってしまう。一方、単純な記憶力であればそれほど差はなく、理解力は上がっているので、勉強に集中しさえすれば現役時代よりも少ない時間で効率よく学習できることもある。

高齢受験者差別

 大学によっては、再受験生を嫌うところがある。高齢差別は特定の大学で激しく、最近では2005年の入学試験で群馬大学が訴えられた(本記事は2006年頃に執筆している。現在2019年)。その差別は、50代半ばの主婦が合格点に達していたのにも拘らず不合格にされたという内容であった。
 50代というのは少し極端な例かもしれないが、20代でも再受験というだけで差別される大学はあるようだ。噂の域を出ないが、千葉大学、群馬大学などが再受験生に対して厳しいと言われている。事実、再受験入学者も少ない。しかし、これは「再受験に厳しい」と言う噂が受験生を遠ざけ、それで引き起こされた結果であると捉えることもできる。真偽の程は大学のみぞ知るというところだろう。
 横浜市立大学も差別の噂はあるが、ここの学生さん曰く、「全くない」とのこと。毎年再受験生は一定数入っているようだ。反対に、旧帝国大学は再受験生に対して寛容のようだ。また、私立大学も再受験生には優しいようだ。
 再受験差別は結局のところ、噂の域を出ないというしかない。ただ、再受験に当たっては、差別のあると噂される大学を受けるのは、かなりのリスクがある。群馬大学の主婦のように、力があっても落とされてしまうことが実際にある。医学部受験は、学力の維持にも膨大な時間が掛かかる。翌年受かる保証などどこにもない。受験校の選択は慎重にしたい。

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