概要 †
- 入試
偏差値 | 駿全 | 64 |
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駿共 | 65 |
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河合 | 70.0 |
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再受験 | 寛容 |
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定員 | 全体 | 112 |
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前期 | 72 |
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後期 | 17 |
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後期共テ | 10 |
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地域枠 | 東京5 千葉7 埼玉2 静岡4 新潟2 |
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学校推薦 | 6 |
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編入試験 | なし |
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配点 | 前 | 数300,理(2)400,外300 小論文,面接 |
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後 |
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AO | 共テ900,面接,小論文 |
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過去問 |
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解説 †
- 日本医科大学は、長谷川泰により1876年に創設された私立医学校の済生学舎を前身とし、創立140年を超えるわが国最古の私立医科大学である。長谷川の定めた「済生救民」「克己殉公」という建学の精神と学是は今日においても引き継がれている。
- 1926年、慶應,慈恵に次いで高等医学専門学校から旧制医大に昇格。これが私立御三家と呼ばれる所以である。後に昇格した日大と合わせて私立旧四と称され、私立ではこの4校のみが新制大学移行直後から学位審査権を有した。
- 格付けでは私立医学部3番手ではあるが、学費値下げ競争に出遅れたこともあり、入試難易度では他の御三家2校に水をあけられていた。ただ、2018年に大幅に学費を値下げしたことにより、上位難関私立医に返り咲きつつある。
- 入試難易度としては私立医学部3位であることは間違いない。比較的学費が安いことと属性による加点減点のない入試制度もあり、多くの受験生が志望校の選択肢として挙げる大学である。そのためおのずと偏差値は上がる。私立専願の受験生は本学を第一志望とすることは多く、国公立と併願する場合でも、旧六医科大学?から新制八医科大学?あたりと組み合わされる場合が多い。ただ、上位旧六から旧帝国大学?との組み合わせとなる場合は滑り止めの扱いである。地方医学部に合格したとしても本学を選択する受験生も多い。筑波や横市レベルだと分が悪い。
- 2016年までは入試を細分化せずに学力一発勝負をしていたが、2017年から後期試験を課し、2019年からセンター試験利用枠を設けるなど、他大学に倣い分割募集をするようになった。ただ、メインは前期91名の募集であり、細分化による偏差値不当上げは生じていない。2022年度入試より学校推薦型選抜6名(早大学院2名,早大本庄2名,早実2名)を導入することを発表した。早稲田大学医学部の布石と話題になった。
- 立地は東京都文京区、東京大学赤門から北に1500m歩いたところにある。上野公園や谷根千が近くに位置し、東京の下町を感じられる立地である。
- 付属病院は、日本医科大学付属病院,武蔵小杉病院,多摩永山病院,千葉北総病院の4つである。特に千葉北総病院は、ドラマ「コード・ブルー」のロケ地となった。
- 現在でも願書に家族構成や親兄弟の氏名、職業を書く欄がある。旧時代的だが、合否を左右することはないらしい。面接小論重視の後期入試や指定校推薦の導入で方針転換。近年は現役一浪率が高くなっている。
- 再受験には寛容である一方、単位認定は行っていない。
再受験 †
- 古くより(少なくとも1990年代より)再受験生には寛容の姿勢を取っており、在学生、OBOGともに再受験生は多い。
- 純粋な学力勝負にて合否が決定される。
- 東京医科大学裏口入学問題で数々の大学が摘発される中や順天堂ラグビー問題のあった時でも、「日医だけは大丈夫」と絶大な信頼を得ている。
- ただ、上記姿勢は、今でこそなんとなくそういった方針(分け隔てなく採用する)となっているであろうが、当初は「単に何も考えていなかった」だけと思われ、入試において何の信念もなしに「点数だけ見ればいいや」(これが正解なのであるが)であったと思われる。
- 2021年卒の学長賞(6年間の成績1位)と同窓会賞(6年間の成績3番以内)は再受験生であり、再受験に寛容な傾向は今後も続くと思われる。
- 一方で、2008年入学時まで実施されていた学士編入試験(2年次編入)試験は2009年以降は中止されている。というのも、2008年入学者の最高齢者(S谷氏)の素行が悪く(結果的に留年している)、見栄を張るための嘘ばかりという問題点があったため、その影響が編入試験にまで及び中止されたとの噂がある。ただし、染谷氏は学士編入者ではない。
沿革 †
年 | 月 | 内容 |
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1876 | 4 | 長谷川泰により、西洋医学による医師養成学校「済生学舎」が設立された。実質的にはこれが本学の前身である。 |
1903 | 8 | 済生学舎廃校。 |
1904 | 4 | 私立日本医学校が設立され、ここに多数の旧済生学舎学生を引き継いだ。(現在の本学創立記念日4月15日) |
1910 | 11 | 文京区千駄木の付属病院開設。 |
1912 | 7 | 私立日本医学専門学校となる。 |
1918 | 4 | 学是を「克己殉公」と定める。 |
1919 | 8 | 私立日本医学専門学校を日本医学専門学校と改称。 |
1924 | 7 | 付属飯田町医院開設。(旧付属第一病院) |
1926 | 2 | 大学令により日本医科大学に昇格、予科を併設。 |
1932 | 4 | 川崎市中原区小杉に予科転移。 |
1937 | 12 | 付属丸子病院開設。(現在の武蔵小杉病院) |
1944 | 3 | 戦時、医学専門部併設。(昭和25年閉校) |
1951 | 3 | 学制改革により新制日本医科大学となる。 |
1955 | 1 | 医学進学課程設置。 |
1960 | 3 | 日本医科大学大学院医学研究科設置。 |
1970 | 4 | 専門課程、進学課程を一本化し、6年制の一貫教育とした。 |
1976 | 5 | 桜木校舎(台東区上野桜木)に老人研究所、ワクチン療法研究施設、看護専門学校等を設置。 |
1977 | 6 | 付属多摩永山病院開設。 |
1983 | 11 | 本学創立80周年記念式典が行われた。 |
1986 | 9 | 創立80周年記念付属病院東館改築竣工。 |
1986 | 11 | 済生学舎開校110年記念祭が行われた。 |
1990 | 3 | 老人病研究所が付属第二病院内に移転。 |
1994 | 1 | 付属千葉北総病院開院。 |
1997 | 10 | 付属第一病院閉院。 |
2001 | 12 | 本法人に知的財産・ベンチャー育成(TLO)センター設置。 |
2002 | 4 | 大学院に新たな専攻系(加齢科学系)を設置。 |
2006 | 4 | 創立130 周年記念式典祝賀行事を行う。 |
2007 | 11 | 日本医科大学大学院(基礎医学大学院棟)竣工。 |
12 | 日本医科大学医学部(教育棟)竣工。 |
2008 | 3 | 日本医科大学医学部教育棟に、野口英世博士胸像設置。 |
2010 | 6 | 日本医科大学大学院設置50周年記念式典を行う。 |
2011 | 4 | 日本医科大学医学部教育棟に、本学創立者長谷川泰の胸像設置。 |
2012 | 4 | 日本医科大学医学部学科目・大学院分野の改組。 |
2014 | 3 | 武蔵境キャンパスにE棟(合同教育棟)竣工。 |
4 | 基礎科学課程を、新丸子キャンパスから武蔵境キャンパスに移転。医学教育センター設置。 |
2015 | 1 | 本法人に女性医師・研究者支援室設置。 |
4 | 老人病研究所を先端医学研究所に改称。 |
2016 | 1 | 研究統括センターを設立。 |
2017 | 8 | 付属病院新病院棟竣工。 |
2021 | 3 | 新病院(ロータリー、駐車場、公園等)工事完了 |
出典:日本医科大学年表
入試の変更点 †
2023年 †
- 募集人数を変更。一般前期72,一般後期17,一般後期共通テスト(国語)併用10,地域枠(東京)5,地域枠(千葉)7,地域枠(埼玉)2,地域枠(静岡)4,地域枠(新潟)2,学校推薦型選抜6の合計125名
2022年 †
- 募集人員を変更。一般前期90(内地域枠10),一般後期20(うち地域枠6),一般後期共通テスト(国語)併用10,学校推薦型選抜6の合計126名になる。
- 学校推薦型選抜6名(早大学院2名,早大本庄2名,早実2名)
2020年 †
- AO入試の導入,定員は2名。前期定員90→88名。
2019年 †
- 一般後期入学者選抜試験「センター(国語)併用」が追加。定員10名で、それに伴い、前期試験の定員が90名に減った。英,数,理,センター国語が1次試験。面接,小論文が2次試験。一般後期入試と併願可能。
- 前期1次試験会場として、本学武蔵境校舎および千駄木校舎に加え浜松町コンベンションホールを追加。
2018年 †
2017年 †
一般入試傾向・対策 †
全体 †
- 数学は難しいが良問であり、国公立の対策をしていれば解くことはできる。英語は詳細な読解が求められ、差がつくところ。物化は偏差値の割りに易しい。
英語 †
- 90分、長文3題、英作文1題の構成。
- 7割が目標。
- 文法・語彙の知識を試す穴埋め問題や選択問題が多い。
- ただ、和訳や英作文も課される。大問3の問題文は英語である。
- 英文量はそれほど多くはないが、和訳問題で正確な内容把握をする必要がある。
- 英作文は1行程度であり、基本的な文法事項をマスターしていれば失点はしない。
- '15年には内容一致問題の解答根拠を記述するという独特の形式が出題された。
- 内容一致問題に関しては、かなり詳細な文章内容の把握を求められる。
数学 †
- 90分。
- '19年から大問4つとなる。
- それぞれが誘導を伴う小問で構成されており、大問を解き切る形式。
- 前半は答えを埋めるだけの穴埋め問題が多い。
- 後半は途中式を要求される。
- '19年の難易度であれば50%ほしい。
- 関東の難易度の非常に高い問題もまぎれており、'19年で言うと気料亢棒と放物線、靴離謄ぅ蕁爾慮式問題。
- 犬諒孫垓弊は最後まで解き切ることは非常に難しいであろう。
- 後ろの問題ほど難易度は高くなる傾向はあるが、上述のように大問気ら高難易度の年もある。
- ただ、これはあくまで「完答」を目標とした難易度であり、途中の答えをミスなく埋めることが大切である。
- 数学の難易度が高いと有名であるが、出題者の変更などで傾向の変化もあり。
- 近年特に簡単だった年は、'08年、'13年であるが、'14年以降も難しい問題が出題されている。
- 記述形式の問題であるが、誘導あり。
- 大問1は小問集合である。大問2-3は難易度の高い微分積分の問題である。
- 国立医学部にあるような、高い思考力が必要な問題がある。
化学 †
- 5題程度。計算量、分量が多い。慣れていないと時間が足りなくなる。
面接 †
形式 | 時間 | 面接官 | 学生 |
個人面接 | 10分 | 3 | 1 |
集団討論 | 30分 | 3 | 6 |
(↑2013,14年度の場合)
- 集団討論は部屋、日時によって形式やテーマが異なる。形式らしい形式はなく各人自由に発言するといったものであり、例年名札を手に持たされ、試験官からの誘導がある。
- '12年度までは討論に40分をあてていたが、'13年度から30分に短縮。かなりの時間を面接に割いているものの、討論でほとんど喋らなかった人が正規で合格することもあるので、討論や面接はそれほど重視していないのではないかと思われる。
- 小論文については不明。よく言われるように、日医は1次の点数で決まると思っていても間違いないようだ。ただし例年、二次試験を受けた全員に補欠番号がつく訳ではない。(単に一次の成績順の可能性もある)
- ちなみに、討論と個人の面接官は同じ3人が担当し、集団討論の後にひとりずつ個人面接をする。
討論テーマ †
- 原発継続の是非について('13年2日目)/若者の理系離れについて('13年2日目)/地域医療について('13年1日目)/インターネットの功罪/ワーキングプア問題/外国人介護士の受け入れ/オンリーワンとナンバーワン/ニートの増加について/命の大切さの啓発の仕方/高齢化社会における対応の仕方/スポーツは健康に役立つか/経済成長と環境問題
個人面接質問 †
- 集団討論の振り返り/医師志望の理由/部活動/調査書の内容について/どんな医師になりたいか/家族について/ボランティアの経験/大学でやりたいこと/女性として医師になること/臨床医か研究医か
小論文 †
年 | 字数 | 内容 |
12 | 500 ~ 600字 | 災害時の避難警告に対して、眠いから先に行ってくれというBさんを置いて避難したAさんの行動についての文章を読み、あなたの考えを述べる。 |
11 | 500 ~ 600字 | 人間と動物の本能・生活習慣の違いなどを解く文章を読み、あなたの考えを述べる。 |
10 | 「医学を変えた発見の物語」の抜粋を読み、医療において、研究・臨床・教育がどのように連携しているのか考察する。 |
09 | 600字 以内 | 医療における偏見について思うところを述べよ。 |
08 | 市野川溶孝の「隔離される体」を読み疾病対策についての2つの意見について述べる。 |
後期 †
- 後期の難しいところは、面接かな。1200人くらいの受験者を筆記試験で倍率6倍くらいで絞って約200人1次合格者を出して(ここまでは案外いける)、今度は面接で約9倍くらいで約20人にしぼる。一次で受かっても安心できないのが前期との違い。あと基本的に後期は募集人数よりちょっと多めに正規出すけど、その分補欠はほぼ回らない(片手に収まるくらい)っていうのも前期との大きな違いかな。こればっかりは、面接官との相性や集団面接のグループメンバーの当たりはずれもあるから運の要素が強くなる。
出典:当サイトコメント欄2022年2月2日
合格ライン †
1次試験 †
2018年 †
- 630で通過!
- 通ったよー6割ちょいかなー
- 数学3割 英語8割 生物8割 化学7割で通過
- 数学3割化学6割5分生物9割英語8割で通ったわ
2017年 †
- 数学3割で通ってわろた。
- 英語7.5数学5.5化学4.5物理8割で通ってました。
- 英語7割数学6割化学8割生物9割で通りました。
- 自己採590/1000で通ったよ。
出典:コメント欄2017年1月30日
2次試験 †
2018年 †
- 6割で受かった。
- 正規。自己採点では数学4割、化学6割、生物9割、英語8割ほどです。
- 出典:当サイトコメント欄2018年2月7日
入試の所感 †
補欠の繰上り †
- 私立医としてはかなり多く、毎年150~200人程度繰り上がる。
- 繰り上がりのペースは年によってまちまち。
- '11年度入学の際は3/20時点で150番くらいまで繰り上がっていたが、繰り上がり数そのものを減らした
- '12年度は3/27時点で130番くらいまでしか繰り上がらなかった。
- 後期試験が始まった2017年頃から補欠の回り方に変化が出た。
- 例年、60番ぐらいまでは正規合格発表の翌々日(もしくは土日明け)に繰り上げの連絡があったが、後期試験開始以降は第一回補欠回りが遅くなった。
繰り上がり状況 †
2010 | 2012 | 2013 |
日時 | 補欠番号 | 日時 | 補欠番号 | 日時 | 補欠番号 |
2/18 | 60番台 | 2/20 | 60番台 | 2/20 | 80番台 |
2/27 | 112番 | 3/5 | 80番台 | | |
3/12 | 120番台 | | | 3/11 | 100番台 |
3/15 | 140番台 | 3/15 | 95番 | | |
3/24 | 160番台 | 3/27 | 136番 | | |
3/29 | 190番台 | 3/30 | 140番台 | | |
※2010年度の合格発表は2/16(火)
※2012年度の合格発表は2/17(金)
※2013年度の合格発表は2/18(月)
繰り上がり数 †
入学年 | 前期 | 後期 |
2021 | 125 | 3 |
2020 | 160 | 5 |
2019 | 140 | 50 |
2018 | 170 | 40 |
2017 | 170 | 10 |
2016 | 210 | - |
2015 | 180 |
2014 | 170 |
2013 | 160 |
2012 | 154 |
2011 | 222 |
2010 | 200 |
2009 | 180 |
2008 | 170 |
2007 | 190 |
2006 | 190 |
2005 | 95 |
2004 | 110 |
2003 | 120 |
- 本学の補欠を語るうえでは2005年の95名が際立つ。
- 「この時みたいになったらどうしよう」などと言われるが、2006年以降は2005年の再現はなく、安心してよいと思われる。
- ただ、当時回りが悪かった原因としてははっきりしたものはなく、新課程への移行がどうとか言われていたが、決め手に欠けた。
入試結果 †
グラフ1:日本医科大学前期試験の志願倍率と補欠数
志願者数等 †
年 | 期 | 定員 | 志願 | 受験 | 合格 | 志願倍率 | 補欠 |
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1次 | 2次 |
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2023 | 前 | 72 | 1810 | 1651 | 352 | 172 | 10.5 | 142 |
後 | 17 | 991 | 888 | 140 | 17 | 58.3 | 60 |
2022 | 前 | 75 | 1845 | 1681 | 353 | 161 | 11.5 | 177 |
後 | 14 | 870 | 761 | 140 | 14 | 62.1 | 63 |
2021 | 前 | 81 | 1886 | 1715 | 350 | 169 | 11.2 | 145 |
後 | 17 | 1086 | 980 | 170 | 26 | 41.8 | 79 |
2020 | 前 | 81 | 2129 | 1880 | 352 | 161 | 13.2 | 166 |
後 | 21 | 1201 | 1105 | 186 | 34 | 35.3 | 84 |
2019 | 前 | 90 | 2287 | 2173 | 331 | 160 | 14.3 | 148 |
後 | 21 | 1375 | 1231 | 158 | 25 | 55.0 | 85 |
2018 | 前 | 100 | 2667 | 2541 | 289 | 101 | 26.4 | 172 |
後 | 21 | 1265 | 1131 | 141 | 21 | 60.2 | 53 |
2017 | 前 | 100 | 2200 | 2096 | 334 | 100 | 22.0 | 211 |
後 | 18 | 1189 | 1030 | 150 | 18 | 66.1 | 60 |
2016 | | 116 | 2241 | 2132 | 413 | 116 | 19.3 | 270 |
2015 | | 114 | 2295 | 2035 | 415 | 115 | 20.0 | 243 |
2014 | | | 2232 | 1943 | 414 | 114 | 19.6 | 242 |
2013 | | | 1937 | 1799 | 395 | 114 | 17.0 | 241 |
入学者現浪比 †
- 入学者現浪比は'05年以降毎年5区分で公開されていたが、近年では'11年が4区分、'12年に至っては完全非公開、'13年も4区分と試行錯誤している。'05年以降、4浪以上の年齢の入学者数は毎年約10名程度であり、'14年もやはり10名であった。再受験での二次不合格報告もちらほら聞くので二次もある程度は大事だと思うが、再受験で合格している人もいる。学費値下げ後は3浪以上の割合がかなり低くなった。早稲田系列の高校からの指定校推薦の導入なども含め現役一浪比率を増やす方向にシフトしていると考えられる。
年 | 現役 | 1浪 | 2浪 | 3浪 | 4浪以上 | 入学者数 |
2023 | 58(46%) | 55(44%) | 9(7%) | 3浪以上3(2%) | - | 125 |
2016 | 18(15.5%) | 52(44.8%) | 25(21.6%) | 非公開 | 非公開 | 116 |
2015 | 23(20.2%) | 47(41.2%) | 17(14.9%) | 非公開 | 非公開 | 114 |
2014 | 25(21.9%) | 42(36.8%) | 28(24.6%) | 9(7.9%) | 10(8.8%) | 114 |
2013 | 32(28.1%) | 49(43.0%) | 20(17.5%) | 非公開 | 非公開 | 114 |
2012 | 23(20.2%) | 46(40.4%) | 26(22.8%) | 非公開 | 非公開 | 114 |
2011 | 28(24.6%) | 46(40.3%) | 22(19.3%) | 非公開 | 非公開 | 114 |
2010 | 28(24.8%) | 42(37.2%) | 28(24.8%) | 2(1.8%) | 13(11.4%) | 113 |
2009 | 26(23.6%) | 38(34.5%) | 27(24.5%) | 9(8.2%) | 10(9.2%) | 110 |
2008 | 42(41.6%) | 30(29.7%) | 17(16.8%) | 1(1.0%) | 11(10.9%) | 101 |
2007 | 24(24.0%) | 35(35.0%) | 20(20.0%) | 11(11.0%) | 10(10.0%) | 100 |
2006 | 23(23.0%) | 44(44.0%) | 20(20.0%) | 3(3.0%) | 10(10.0%) | 100 |
2005 | 24(24.0%) | 42(42.0%) | 16(16.0%) | 6(6.0%) | 12(12.0%) | 100 |
学費大幅値下げ †
- 元々学費は2800万程度であり、私立では10番目程度の位置付けであった。'08年度頃から始まった学費値下げ競争には参入せず、何校もの大学に学費の点で追い越されていた。入試難易度は学費に比例するが、日本医大の場合は歴史と伝統があるために、この学費の高さに比して高い入試難易度を維持。'18年度入学者から学費の値下げ。それも大幅な値下げであり、2800→2200万となり、特待生は1950万とかなり安くなった。
- 参考2017年
区分 | 一般 | 特待 |
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初年度 | 2年 以降 | 6年 合計 | 初年度 | 6年合計 |
入学金 | 100 | - | 100 | 100 | 100 |
授業料 | 250 | 250 | 1500 | 免除 | 1250 |
設備費 | 100 | 100 | 600 | 100 | 600 |
合計 | 450 | 350 | 2200 | 200 | 1950 |
※単位:万円
入学者のレベル †
- 以下入学年度と駿台全国模試(第1回)、河合全統模試の偏差値推移。2864万円時代がいつまでだったか記憶が曖昧です。1990年代には2400万円時代もあったとのこと。
年 | 定員 | 学費 | 志願 倍率 | 駿 | 河 |
20 | 126 | 2200万 | 32.7 | 65 | 70.0 |
19 | 121 | 34.6 | 65 | 70.0 |
18 | 121 | 32.4 | 66 | 70.0 |
17 | 118 | 2770万 | 22.0 | 65 | 67.5 |
16 | 116 | 19.3 |
15 ~ 12 | 大勢変わらず |
11 | 114 | 2813万 | 16.5 | 65 | 70.0 |
10 | 112 | 14.7 |
09 | 110 | 17.8 |
08 | 100 | 2,864万 | 18.3 |
回 | 年 | 大学 | 新卒 | 全国 |
---|
117 | 2023 | 96.7% | 98.2% | 91.6% |
116 | 2022 | 94.2% | 95.6% | 91.7% |
115 | 2021 | 94.5% | 95.9% | 91.4% |
114 | 2020 | 97.4% | 98.1% | 92.1% |
113 | 2019 | 93.0% | 94.8% | 89.0% |
112 | 2018 | 87.4% | 89.5% | 90.1% |
111 | 2017 | 82.5% | 85.3% | 88.7% |
110 | 2016 | 94.2% | 96.8% | 91.5% |
109 | 2015 | 92.6% | 95.7% | 91.2% |
高大接続連携 †
- 2020年9月25日、日本医科大学にて早稲田大学本庄高等学院、早稲田実業高等部、早稲田大学高等学院と「高大接続に関する協定書」締結の調印式が行われた。
- 相互の教育分野にかかる連携交流を通じて、高校生の進路に対する意識や学習意欲を高めるとともに、大学教育高校教育の充実を図ることが目的である。早稲田大学との合併や経営上の関係は否定された。
- 日本医科大学から各高校への講師派遣、大学公開講座などによる高校生の参加などをおこなう。
学生生活 †
研究 †
- 私立医科大学系では初、全国では3番目に学校発行誌にインパクトファクターが付与された。
- Journal Impact Factor(JIF)と5 year Journal Impact Factor(5JIF)は以下の通りである。
年 | JIF | 5JIF |
2021 | 1.115 | 1.083 |
2020 | 0.92 | 1.112 |
2019 | 0.826 | 0.805 |
- https://www.nms.ac.jp/ma/news/224.html
- https://www.nms.ac.jp/college/topics/_4199.html
- 2020年では1.000を超えたが、これはしっかりとした研究を行っている証である。学内誌に載せるレベルの研究でも引用される価値はあるということだ。他に1を超えている大学誌はあるのだろうか。
- 上記IFは値だけを見ると低いが(2以下は新米研究者の点数稼ぎのための雑誌、4以上になるとそこそこ価値が出てくる)、大学発行の雑誌ということを考えると異常に高い数値である。そもそも学校が独自で発行する雑誌の数値なので普通はIFは付かない。2010年代後半から文献被引用数が増えてきたためIFが付与されたのだ。
- インパクトファクターが付与されている学内誌は2016年時点で日本で5誌のようだ(参考:http://scienceandtechnology.jp/archives/31138)東北1.423、名古屋1.016(2019年0.762)、鳥取0.625、岡山0.562、この時点では日医は0.588であった。
- 2021年時点ではほかにもあるかもしれないし、上記数値は更新されているかとは思う。
財務状況 †
- 日本医科大学の借金の多さがちょっと気になる。でも取り上げられているが、日本医科大学の借金の多さは伝統芸ともいえる。
- 2021年時点での借入金は、3500百万円の長期借入金、1400百万円の短期借入金、合わせて4900百万円の借金だ。つまり、490億円もの借金となる。
- 上記文献によると、固定負債比率が43%(全国平均10%)であり、非常にまずいと。
- ただ、本院の改築のために大きな借金をすることは必要であり、今の時期は仕方ないのではないか。
- 気になる安全性分析としては、流動比率(流動資産/流動負債)である。会社の短期的な安全性を判断するための指標であり、100%を割ると不安という指標であるが、本学の場合は99%程度で100を割り込んでいる。多量の借金があるため、ある程度の流動資産は確保しておきたいところだ。
- 近年は黒字経営が続いており、本業の教育活動収支(学校や病院)においては60億円の黒字となっている。
- 教育活動総収入は1060億円で、メインは医療収入であり、840億円となる。
- 学生生徒等納付金は62億円であり、教育活動収入の5%程度を占める。
- うち、医学部の学費収入は、年間学費400万円×在学者700名=28億円≒30億円程度と思われる。
- 年間300万円(6年間1800万円)に減額できないであろうか。多量の借金はあるが、減額しても十分に黒字を確保できる状況ではある。
- 元々は無借金経営だったが、千葉北総病院(1994年1月)の設立で600億円もの借金ができた。飯田橋の病院を売却しようにもバブル崩壊の影響で170億円にしかならず、そこから借金が膨れていった。
- 2014年の財務状況を見ると158億円の赤字。約600億円の有利子負債であり、2021年よりもかなり多い。総資本を自己資本で割った財務レバレッジは349%と大幅な借金超過で、流動比率は70%とこれも2021年よりも悪い。つまり、学長・理事長が変わった近年で大幅に財政状況が改善していることが分かる。
- 借金が多いということは、それだけ信頼されていて多額の借金が可能ともいえる。事実、会社法上の大企業の定義は、資本金の額だけでなく、負債総額も基準にされている。負債が200億円以上の企業は大企業と認定されており、本学もその基準に当てはまる。
在学生,OBOGによる口コミ †
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