概要

  • 2000年代以降の学費は私立医学部の学費にて大体調べは付いているが、1990年代以前の学費については情報が少ない。もっと言えば、1990年頃はおそらく今とそれほど変わりがないであろうから、1950年〜1980年頃の学費を調査したい。
  • その際、当時の物価感覚ののわかる指標も添えると学費の高低を実感しやすいので、平均年収などの数値も掲載したい。

手がかり

1990年代

  • 国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、1990年の平均給与は425万2000円。1990年以降、平均給与はしばらく上昇するのだが、1997年の467万3000円をピークに下がり始める。その後、ずるずると下がり続けて、2017年は432万2000円となる。
  • 1994-1996年の検定料や6年間の納入額は以下の通りである。やはり感覚的には今と変わらないが、6年間の納入費は今より安いところもあるようだ。2010年頃の値下げで私立医学部の学費は安くなったと思われたが、旧設でも新設でも1500万円付近の納入額を示す大学がある。一方で、アッパーも4184万円(帝京医)であり、2004年度の学費と比較すると安い。1998年〜2004年の間に学費の大幅な変動があったようだ。
    旧設新設
    19985.44.6
    19965.24.5
    19944.94.2
    表1:私立医学部検定料(万円)
    旧設新設平均
    1998845.5 (330〜1199)958.7 (300〜1219)907.9
    1996898.1 (324〜1343)945 (300〜1209)924
    1994872.0 (307〜1250)928.3 (300〜1207)903.1
    表2:私立医学部初年度納入額(万円)
    旧設新設平均
    19982796.6(1812〜3310)3408.3 (1400〜4184)3134.1
    19962715.8 (1600〜3230)3324.7 (1400〜4184)3051.7
    19942575.0 (1500〜3260)3234.4 (1400〜4222)2938.8
    表3:私立医学部6年間納入額(万円)
    参考文献:http://www.saijuken.com/gazo/sirituigakubugakuhi.pdf

1970〜1980年代

  • この頃まで遡ると2021年と比較するとサラリーマンの平均年収も異なってくる。1990年初期のバブル期まで平均年収が上昇し続ける。裏を返せば、上昇途上のこの時期は、今と比較すると平均年収は格段に低い。
  • 1970年のサラリーマン平均年収は871,900円、1980年は2,943,100円である。同じ統計資料で2012年の数値は4,733,600円となっており、1980年の段階でも現代の6割程度の収入である。
  • この頃、文部省では私立医大に対し、1977年秋、入学を条件とした寄付金を一切とらないよう通達を出した。その結果、1978年度から学生納付金は一率に約4倍に上昇した。参考文献:http://www.saijuken.com/gazo/siritugakuhi2.pdf
    • とのことであり、1977年〜1978年にかけて学費の転換期を迎えたようだ。参考文献に1980〜1981年の学費が掲載されている。6年間の学費は、初年度のみ+毎年必要×6で計算してみた。
No大学初年度のみ毎年必要初年度納入額6年間
1岩手5601707301580
2獨協5003008002300
3埼玉500250(300)7502200
4慶応義塾16145161886
5杏林3503507002450
6昭和1,1002001,2002300
7順天堂70035010502800
8慈恵会2801204001000
9帝京5503208702470
10東京医科6502008501850
11東京女子82028011002500
12日本医科1001892891234
13日本7002308802080
14東邦6001707701620
15北里6002508502100
16聖マリ4503507602550
17東海804805602960
18金沢120033015303180
19愛知5503809302830
20藤田5502808302230
21近畿1003604602260
22関西医科7001508501600
23大阪医科9801508501880
24兵庫5503609102710
25川崎3003506502400
26福岡500391(591)8913246
27久留米6503009502450
28産業50135185860

表4:1981年の学費(万円)
※東海、川崎は1980年の学費
※()は学年毎に適応される納入費が異なることを示す

  • 「昭和48年〜50年頃、新設の私立大医学部のレベル」に対するベストアンサーとして、
    当時は、寄付金を払うのは、いわば、常識でした。裏口でもお金で成績を買うのでもないのです。システムとしてそうなっていたと言うことです。
    当時の私立の医学部の学費は、公表する金額が実際にかかるものより、極端に低く出していました。初年度、300万とかそういう金額だったのです。その金額で入学切符を手にできる人はほんの少数です。多くの「正規合格者」も寄付金を要求されました。500万もあれば、800万もあったでしょう。そのあたりまでは、いわば、常識です。問題は、それ以上の場合です。新設医大を中心に、2000万なり3000万なりと言う噂が飛び交っていました。
  • 1980年頃の入学検定料は私立医3万円、早慶など非医1万5千円でした。

1960年代

  • 1965年のサラリーマンの平均月給は3万円。東京大学の初年度学費合計は21,000円、早稲田大学は140,200円、慶應大学は186,600円、女子医は704,500円、久留米医は562,600円
    • 参考文献:https://harubou-room.com/1965-kyuteidai/
    • 現在のサラリーマンの平均月収は33万円とのこと(幻冬舎)。とすると、感覚的には上記数字を10倍してやればよくて、次のようになる。初年度学費合計は、東大21万円、早稲田140万円、女子医700万円、久留米医560万円。ただ、平均月収が手取りか額面かで数値が違ってくるかと。幻冬舎の数字は手取りで計算しているが、普通月収って言った場合、手取りで考えるか?
  • 知人から聞いた確かな話ですが、昭和35年東京で一番安いことで有名だった私立医科大学は入学金40万円、授業料10万円(年間)卒業まで計100万円だったそうです。

コメント

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  • https://okwave.jp/qa/q9353278.html昭和41年当時の日大は旧四として君臨していたので難関校でしたよ。慶應と日医は国立と併願が出来ましたが日大と慈恵は2次試験が国立1期校の試験日と重なり受験できませんでした。その頃の日大は国技館を買収して日大講堂としたり大隈講堂の抵当権を保有しているとの噂(都市伝説?)など資金面が極めて潤沢で、返済免除の奨学金が充実していたそうです。ですから天野先生や河合先生などとてつもなく優秀な学生が紛れ込んで?いたそうです。 -- [7ac4f744] 2021-06-14 (月) 22:17:45
    • 昭和41年と言えば私立はもちろん国立の新設医大もなく新卒医師数が3000人の時代です。最も歴史のない医大が順天で昭和東邦あたりが最底辺だったはずですがその辺でも早稲田政経以上の難易度だったことは容易に想像できます。 -- [7ac4f744] 2021-06-14 (月) 22:26:14
  • 神内容キタコレ! -- [7e15f3d6] 2021-06-15 (火) 12:11:54
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