医学部学士編入試験総論に移行しました。
概要 †
- 医学部学士編入試験総論でも述べたが、ここ10年で編入試験は縮小傾向である。なぜなら優秀な人材が確保できないからである。これは受験生の問題ではなく、面接官の問題である。
- 元々は、受験の詰め込み作業による評価だと偏った人材ばかりになってしまうことが問題視され、豊富な人生経験や人格を兼ね備えた人材を求めるという事で全国に普及した制度である。しかし、その「人物評価」をするノウハウが大学にないのである。私の知る限りの話になってしまうが、医学部の面接官は現場の医師が中心になっている。受験期になると仕事の合間に面接会場に駆り出される。学士編入試験も同様であると思われる。医師なんて職業は上司部下で評価をつけあうわけでもなく、さらに面接素人である。そんな医師に人物評価なんてたいそうなものが出来るわけないのである。困った挙句にひねり出される質問が「○○(医学用語)って知ってますか」であり、専門知識のやり取りになってしまう。
- そもそも大企業であれば面接官は度重なる面接官としてのトレーニングを受け、多数の面接をこなしながら人物評価の仕方を学んでいくという事が当たり前である。それをせずして面接重視の試験を実施し、思うようにいかずに縮小してしまっている。結果的に入学するのは、決して優秀とは言えない人材になってしまう。
- 現状の制度では、現役組よりも優秀でない人材をわざわざ別の試験形態で確保していることになってしまうのではないだろうか。
コメント †