体感難易度

#tvote("易しい[7]","難しい[1]","例年通り[0]")

分析

標準的な文章からの出題で、昨年よりも易化。

  • 概要
    現代文
    第1問(評論)は、現代のメディア状況における知のあり方を論じた文章から出題された。問6が、表現に関して8つの選択肢から「適当でないもの」を2つ選ぶという、これまでにない形式の設問であり、受験生は戸惑ったかもしれない。第2問(小説)は、全体として素直な出題であった。
    古文
    物語が出題されるのは3年連続だが、昨年の『源氏物語』のような有名作品ではなかった。また、昨年と違って本文に和歌があり、設問に関係していた。
    漢文
    本文に返り点の省略箇所がなくなり、段落分けがなされた。また、基礎的な文法知識を問う設問が2問出題された。
  • 難易度:易化
    現代文
    第1問(評論)は、受験生にとって古めかしく感じられた昨年に比べて、現代的なテーマで読みやすい文章が出題された。本文量は増えたが、取り組みやすかったと思われる。全体としては、昨年に比べて易化。第2問(小説)は、全体に選択肢の正誤の根拠が明快であり、やや時間はかかるが、解きやすい設問が多いといえる。
    古文
    本文は、平安時代の物語にならった擬古物語であるが、昨年の『源氏物語』ほど読みづらいものではなかった。さらに、選択肢も選びやすくなっているので、昨年よりは易化したと思われる。
    漢文
    返り点の省略箇所がなくなり、段落分けも施されていたので、昨年よりも読み取りやすくやや易化した。ただし、硬い評論ではなく柔らかな随筆であるため、かえってテーマを捉えにくかったかもしれない。
  • 出題分量
    第1問(評論)の本文量は、昨年度と比べて400字強増加した。設問数、マーク数は、ともに変わらない。第2問(小説)は、本文量は昨年よりも500字ほど短くなっているが、選択肢は全体にやや長くなっている。第3問(古文)の本文量は40字ほど減少した。設問数・マーク数は昨年と同じ。第4問(漢文)は、本文量が207字で23字減少、設問数は昨年と同じだがマーク数は1つ増加して9つ。
  • 出題傾向分析
    現代文
    第1問(評論)は、現在活躍している著者の評論から出題された。問5や問6など、見慣れない出題形式の設問があった。特に、問6では2行の選択肢が8つあり、検討に時間がかかったと思われる。また、3行の選択肢の設問が3問出題され、全体として選択肢の字数が増加した。第2問(小説)は、この3年間は大正から昭和初期にかけての小説からの出題が続いていたが、今回は近年の作品が取り上げられており、やや随筆風ともいえる小説からの出題であった。全体にボリューム感のある問題ではあるが、本文を丁寧に読み、選択肢と照合すれば、正誤の判定はしやすかったと思われる。「なんとなく」答えを選ぶのではなく、本文をしっかり読んで、根拠を意識しながら選択肢を選ぶことが肝要であろう。
    古文
    本文は、中世の擬古物語からの出題であった。帝に見初められ女御となった女君と男君の悲恋の物語で、二人の手紙のやりとりを中心に、人目を忍ぶ恋の苦悩が描かれている。昨年は和歌がなかったが、今年は本文中に和歌が二首あり、設問に関係していた。
    漢文
    血のつながりのない親子の関係について、年老いた猫と2匹の子猫の話を事例に挙げた上で親の慈愛と子の孝との重要性を訴える文章であった。語の意味、解釈、書き下し文、理由説明、筆者の考えの説明など標準的な設問が中心であったが、問2、問3は、文法にかかわる問題であり、問3は選択肢が文法の説明となっており目新しい。
    (河合塾分析)

難問・割れ問

コメント

最新の50件を表示しています。 コメントページを参照

  • あきらかに易化 -- 2015-01-18 (日) 00:13:54
  • 去年よりは確実に易化だろうけど、例年と比べるとどうかな。 -- 2015-01-19 (月) 08:32:22
  • 2012年よりは難しかった -- 2015-01-19 (月) 09:54:05
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