チャート式シリーズの難易度最高レベルの問題集。青チャートや1対1対応の演習レベルを終え、典型問題を一通り習得した受験生でないと手にするのは苦しい。難関大志望者が最後の仕上げとして取り組む問題集である。構成としては、入門の部(55題)と試練の部(45題)に分かれている。入門の部では、手薄になりがちでありながら難関大においては発展要素として出題される「整数」「比較」「幾何」「1次変換と図形」「空間の直線・平面」に焦点を当てている。試練の部では、前半で扱った分野も含め、最近の入試難問を幅広く集めている。
特に後半部分に言えることだが、こうした難問を解法暗記に使ってはいけない。役に立たない。あくまで、今まで培った知識を披露するための問題である。
解答はこのような難問集の中ではかなり詳しい。じっくり読んで解法の使い方を学ぶことに専念する。
難関大受験者でも「試練の部」ができなくて意気消沈する必要はない。できなかった場合は、勉強を先に進めて、冬ごろに再び見直せばいい。
同じ系統のシリーズに、「医学部入試数学」がある。医学部医学科の数学の傾向を各大学にまとめ、過去問の演習を行う。全国の国立医学部の数学問題を集めて簡素な解説で仕上げている。量をこなすことには適しているが、新たな発想を学ぶ本ではない。各大学の数学傾向を把握するためには有用であるが、改訂が頻繁と言うわけではない。値段も考えるとコストパフォーマンスは悪い。
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