概要

出版社数研出版
著者数研出版編集部
発行日2017/1
ページ数物理:
化学:
生物:
価格物理:1,134円
化学:1,188円
生物:1,220円
表紙

解説

 数研出版が発行する理科の図説である。高校理科の内容を素晴らしいビジュアルで示している。理科図説は何種類かあり、好みで選んでいいと思うが、見やすさ、綺麗さでは今のところ視覚でとらえるシリーズが抜きに出ている。理科における現象を理解するためには、何ページもある解説文よりも、一つの映像が大事である。例えば、化学版では2000点を越える写真からその理解を助けてくれる。銅イオンの色は何なのかと文章で覚えるよりも、写真を見れば一発でわかる。物理版ではCDも付いており、CGを使ってアニメーションで物理現象を解説してくれる。
 知識をより具体的なイメージにしてくれる本であり、勉強には欠かせない。そもそも再受験生以外は高校で購入することが多いため既に手元にあるとは思われる。再受験生は無条件で買ってもいいぐらい重要な本である。

good

  • 宇宙ステーション内の無重力空間で毛利さんたちが互いを突き合っている映像や、簡単ではあるけれど核分裂の動くイラストなどの映像は、物理の理解に役立つと思う。
  • カーボンナノチューブ、Tiを使った光触媒の話しなどは、日本が世界をリードしている最新研究だ。こういうテーマは大学受験などにはあまり出ないだろうが、化学が好きな若い人たちにぜひ知って欲しいという編集者達の熱意が伝わってくる。
  • 周期表の元素が全部写真で載ってるってのが感動。
  • 化学を学ぶ人の必携書。各項目(実験5・理論39・無機24・有機16・生活20:計104項目)が見開きで美しく整理され、写真や図および補説が所狭しと並ぶ。この内容でこの価格は他の追随を許さない圧倒的なデキ。
  • この世で最もコストパフォーマンスの良い化学参考書。
  • 生物では特集として、「ES細胞と臓器幹細胞」「ゲノム創薬」「脳と心のかかわり」「私たちの生活とアレルギー」「外来生物による生態系への影響」「大きく変貌する日本の自然」を扱っており、生物学への興味をそそる。
  • 第3編の遺伝、第4編の後半の生体防御の説明は、さりげなく高度な内容を含みながらも大変コンパクトでうまくまとまっていて、素晴しかった。

bad

  • 物理用語の英語表記がないのが残念。

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