講義形式で物理を教えてくれる独学者向けの物理の参考書である。明快解法講座と応用実践講座とでは対象レベルが異なり、「明快解法講座」は物理のエッセンスと似たような位置、「応用実践講座」は名門の森物理?と似たような位置づけになっている。人気の方は断然「明快解法講座」の方が高い。これは、レベルが上がるに従って選択できる問題集が多くなるうえ、講義形式の問題集より問題演習をたくさん行う問題集を好む傾向にあるからである。初学者の場合はそれほど問題集がなく、合う合わないという性質が強いためである。
「明快解法講座」は分かりやすいのだが、橋本の物理をはじめからていねいに等で軽く勉強した向けのレベルとなっている。偏差値で言うと50〜55程度を取れる人がよい。どの問題も1度2度見たことある基本的な良問ばかりを取り扱っているため、公式の使い方が分からず暗記しているだけの人にも向いている。解説の詳しさが秀逸であるため、3周程度して理屈を暗記してもらいたい。物理のエッセンスよりも解説は詳しい。
「応用実践講座」は例題を漆原解法体系に沿って解説してある。また、各章には練習問題があり、これらは典型問題で構成されているため、全てを暗記しても損はない。また、冊子もかなり薄いためポイントを抑えるのに適しているが、問題演習量は不足するので、別の演習系の問題集で補う必要がある。この本はテクニックを学ぶ目的で使用したい。
・最も独学に向いている参考書。
・本当にしっかりやりこめば、短期間で飛躍的に成績を伸ばすことができる。
・漆原先生の独特のやり方なので、普通に学校で習うようなやり方の人や駿台系の微積を使うやり方に慣れた人はむしろ手を出さない方がよいのかも。
・今まで色々な物理の参考書をやったがなかなか結果が出ない方にお勧め
vol | 分類 | 対象偏差値 | ページ数 | 著者 | 出版社 | 発行日 | 価格 |
明快解法講座 | 参考書 | 55〜 | 262 | 漆原晃 | 旺文社 | 2005/04 | 1,155円 |
応用実践講座 | 60〜 | 143 | 2005/10 | 1,260円 |