講義系の文法解説書である。一応0から始めても分かるようにできているが、講義をそのまま表記してあるので「受験生なら知ってることだよね」などというフレーズも出てきて焦ってしまう。しかし、関西系のノリなので気にすることはない。
上巻では、大半のページを割いて助動詞、助詞を学び、下巻ではその他の品詞や敬語、識別の問題を扱う。問題は一応項目ごとに数問ついているが、問題演習にはならないので、別途古典文法基礎ドリル?等で演習する必要がある。
・授業と同じ語り口なので、本自体は分厚いですが古文が苦手でも結構スラスラ読める。
・基本書ではないので、見通しが悪い。この本を終えた後、分からない箇所が出てきても、復習しづらい。
・内容が非常に優れている反面、語り口は非常に個性的。そのため、相性が合うかどうかで相当評価が変わる。
・この本は確かに重要文法は多く載っているが、暗記や復習がしにくい。
・「当然こうなるよね」「日本人なら普通はこう思うはず」という曖昧な説明をするのは、文法を0から始める人にはかなり不親切である。