2020-12-17
00:09:31
医学部に関する話題ではないが、医師と似たような給料をもらう職業ということでパイロットを上げさせて頂く。パイロットは極めて低い能力ながらも給与所得者としては上々の金額を稼ぐことができる恵まれた職業である。
会社 | 年収 | 年齢 | 役職 |
日本航空 | 1300万円 | 35歳 | 副操縦士 |
1000万円 | 38歳 | 副操縦士 | |
1400万円 | 42歳 | 機長 | |
全日本空輸 | 2200〜2700万円 | 42歳 | 機長 |
OPEN WORKから信憑性のある口コミを拾ったがこんなものであろう。JALは2010年に破綻して給料が大幅に下がった。しかし、2016年に再度パイロットの給料を上げたので、上記口コミよりは多くなっているかもしれない(参考:https://diamond.jp/articles/-/85359?page=2)
で、パイロットの何が過大評価というと、「持っているスキルに比べて給料が高すぎる」これに尽きる。バスやタクシーの運転手が年収500万円で買い叩かれているのに、単なる運転手でこの年収は上げすぎだと思う。
一般的に、給料は「人材調達の難しさと仕事の難易度」で決定されると言われているようだ(参考文献なくてすみません)。じゃあ、飛行機の運転が格段に難しいかと言われると、全くそうは思わない。自社養成の訓練で技術面を理由に脱落する人はほとんどいないと(https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14176802689)。「命を預かる」とよく言われて、まあそうなんだけど、基本はコンピューター制御でしょと思ってしまう。私がパイロットが楽だと思った一番のきっかけは「パイロットは一生勉強です」と語っているブログがあったから(参考文献はあげず申し訳ありません)。「進化するテクノロジーについていくため」とのことであったが、「だったら整備士さんの方が勉強量多いでしょ」と。さらには、飛行機を作る技術者はパイロットの何倍も給料もらわなきゃいけないでしょうと。飛行機の運転するためだけの知識なんて整備や研究に必要な知識の何分の一?結局、大学時代に勉強から離れていた人がいきなり少しの勉強を課せられると「めちゃくちゃ勉強してる」と思っているのだ。当然、医師やエンジニアの勉強量よりもはるかに少ない。だって、パイロットの本質は運転技術でしょ?
結局のところ、採用で間口を絞りまくって「人材調達の難しさ」のところで稼いで給料を上げているだけなのである。もちろん、パイロットの養成は非常に大掛かりな施設が必要なので定員超過は難しいとは思うが、希少性だけの職種ではないだろうか。不足不足言うのならばお金をかけて養成の施設を拡大して採用人数増やせば人件費も下がって長期的に見るといいと思うのだが。そもそも今までがキチキチの枠で養成していたわけではないと思うのだが。50歳になって出来上がるのは「運転しかできません。けど、メカニクスに関してはそれほど詳しくはありません」という人材である。バスやタクシーなら年収500万円の値がつけられ、妥当かとは思うが、飛行機だけは上述の理由により割高になっている。そのため、パイロットはスキル0と言ってもいいので、一生給与所得者からは抜けられないし、それ以前に、パイロット以外の仕事はできないのである。パイロットの人と話してみてほしい。特にたいそうな経験もなく、勉強もしていないので話の幅がなく、つまらない人材である。それもそのはずで、総合商社や外資金融マンのように「いかに稼ぐか」でしのぎを削っているわけでもなく、医師や弁護士のように日々勉強しているわけでもない。ある程度運転を学んだら後はルーチンワークである。こんな仕事が「エリート」と思われているなんて過大評価もいいところである。
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