2020-10-07

 2018年に起きた東京医科大学不正入試問題以降、医学部入試における年齢差別、女性差別が定期的に取りざたされている。大学の前で女性が並んで抗議してみたり。今回も聖マリアンナ医科大学の浪人差別が取り上げられ、不適切入試の判定となったようだ。(時事通信2020年10月7日
 このサイトでは何回も書いているが、東京医科大学の佐野太氏事件は「ワイロ」であり完全な不正入試である。犯罪である(ただ、これに関しては犯罪認定はされず、退職金5000万円ほどは受け取ったみたいだが)。しかし、受験生の属性による加点減点はどうだろうか。医学部は他学部と異なり就職は医師一本であり、ほとんど入試=就職活動と捉えてもいいぐらいである。とすると、医師としての活躍が長くできる人物にはぜひとも入学して欲しいので加点するし、そうでない人物は減点される。そしてそれが全てではなく、活躍が短いと思われる人物であっても、それにもまして優秀であれば当然合格することはできる。なので、高齢受験生に関しては、「年齢による減点は当たり前であり、その減点ができる限り少ない大学を受け、現役生以上の点数を取る」ことを目標とした。そうでなければその人物を採用する大学側にメリットがないだろう。何を好き好んで高齢で現役生と同じぐらいの能力しかない人物を入学させなければいけないのだろう。受験生側も大学にメリットを提示し大学側も受け入れる、そうしたパワーバランスで再受験が成り立っていた。
 しかし、2018年以降のこの状況はどうだろうか。ワイロと年齢による減点を同一視し、これみよがしに自身の合格を主張し始める高齢者が増えてきているのではないか。やはり私たちのような立場の人間は、理由はどうであれ回り道をしているわけなので、それに伴う減点評価は受け入れるべきなのではないかなと思う。女性減点に関しては気の毒に思うが、年齢による減点はあってしかるべきかと。こうした流れになったのも佐野太氏のワイロ事件であるので、佐野氏には医学部再受験生の前で講演してほしい。そして、「年齢差別と私のワイロは違います」と諭してほしい。それが世論を変えてしまった佐野氏の責任ではないだろうか。

コメント

コメントはありません。 コメント/医学部入試における賄賂と年齢差別は質が異なる?

お名前: