2020-09-16

概要

 近年、女性医師の割合は増加している。1970年代は10%であったその割合は徐々に増えている。厚生労働省が2年ごとに公表している「医師・歯科医師・薬剤師統計」(2018年末現在)によると、医師の数は、男性25万5452人(全体の78.1%)、女性7万1758人(同21.9%)となり、20%を超えた。女性医師の多い診療科は、皮膚科(54.8%)、産婦人科(44.5%)、乳腺外科(44.1%)、眼科(42.4%)、麻酔科(40.9%)となっている。女性医師に関しては「当直しない」「労働力は男性の0.8」「楽な診療科に集まる」などと批判があるが、成り手の立場からすると、女性が医師という職業を選ぶということは非常に賢い選択だと感じる。
 医師の給料でも話したが、医師の給料は早めに上がり、キャリアを通じての伸びは少ない。これは、「医師」という職業に支払われる対価であるためだ。10年目であろうが20年目であろうが同じ医師である限りは、給料にほとんど変わりはない。その額は、最終的にはトップのサラリーマンや弁護士と比較すると見劣りする。なので、男性で稼ぎたい方は医師にならない方がいい。しかし、女性の場合は結婚や出産などでキャリアが中断することや、生涯を通じて働き続ける選択を取らない人も多い。そうすると医師の給与特性というか、早めにアッパーに達するという性質が生きてくるのだ。例えば、出産で退職して再就職しても、いち早く元の給料と同じ条件で働くことができる。これも、「医師」としての職業に支払われる対価であるためで、産後であろうがキャリアが中断していようが、同じ医師であることには変わりない。また、バイト求人は豊富なので、子育て中のパートということに関しても、週に3日働くだけで年収1500万円は可能である。1500万から2000万円程度を稼ぐぐらいならばキャリアアップは不要なので、その点は女性に非常に優しい。
 反面、男性の医師ということに関して言うと、継続的なキャリアアップで大幅に給料が増えるわけではないし、これから医師過剰時代で給与水準が抑えられるしであまりお勧めはできない状態になっている。

コメント

コメントはありません。 コメント/女性こそ医師に?

お名前: