概要

 予備校というのは受験生や親の信頼を得るためには誇大広告はお構いなしである。「ほんとにこれだけの人数が医学部に合格したの?」というような合格実績を掲載している予備校は多い。大手予備校ですらその傾向があり、模擬試験を受験した生徒をその予備校の生徒とみなして実績掲載している。これも信頼を得るための手段であり、不誠実であることは間違いない。この「不誠実」というものが根底にあり、如何にして「誠実」っぽいと思わせるかがこの業界の競争である。
 その思わせ方の一つに予備校の名前がある。名前をそれっぽいものにすることで受験生の信頼を得ようという作戦である。何十年も前の話であるが豊田商事事件というものがあった。老人を狙った金塊詐欺だ。トヨタ自動車とは全く無関係であるが、「豊田」と名前に入れることで「信頼できるかも」と思わせて、莫大な利益を上げた。これと同じようなことは予備校にも当てはまる。有名大学の名前を冠づけた予備校はあるし、有名予備校ですらその名付け方をしているところもある。もちろん、有名大学との提携は全くない。また、大学名だけではなく、信頼できそうな単語を予備校名に入れることで信頼度をアピールしているところは医学部専門予備校の中にも多くある。予備校の中にも自身で情報を得て発信して授業を工夫しているところもあるが、そうしたことをさぼって上っ面だけの予備校もあることに注意したい。そうしたところは上述の名前の件もあるが、このサイトの「私立医学部受験情報」というフレーズをパクったりしているので一目瞭然でわかる。
 これだけ安易な手段での差別化になってしまう理由としては、大手予備校の授業力や情報量には勝てないという点が挙げられる。まともに勝負すると生徒を奪われてしまう。それはまずいので、新興予備校にしてみたらそれっぽい名前にしてなんとなくよさそうな合格実績を掲載するしか活路がないのである。

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